川崎市は2015年の国勢調査に基づき、独自に地域や項目を細分化してまとめた報告書「川崎市の人口/独自集計編【1】」を今月10日に公表。前回調査(10年)に比べ、「平均年齢が最も若くなった町丁」に中野島、「働き盛りの世代が最も多い小学校区」に登戸など、多摩区内の状況も明らかになった。
川崎市全体の平均年齢は42・8歳で前回調査から1・3歳上昇。多摩区は42・4歳で、前回より1・7歳高くなった。町丁別では、上昇上位20町丁に生田1丁目(4・7歳上昇)、寺尾台2丁目(4・5歳上昇)が入っている。
一方で、中野島は最も年齢が低下。前回調査から10・8歳若返った。中野島町会の古谷欣治会長は「新しい住宅が建って、若い転入者が多い。今後も戸建の集合住宅がいくつかできる予定」と話す。
学区別のランキングでは、働き盛り世代(15〜64歳の生産年齢人口)の割合が高い小学校区で登戸が1位(76・9%)、中学校区では枡形が2位(74・9%)となった。その他上位は中原区、高津区が占め、交通の便が良い地域に集中。登戸小PTAの高山康司会長は「登戸は都内へのアクセスも良く、フルタイムでの通勤や共働き、子育て環境など、楽しんで生活している人も多いと思う」と傾向を語る。
人口増数は最下位
前回調査に比べ全区で人口が増加し、最も増えたのは中原区で1万3604人増。一方、20年に市内で最も早く人口のピークを迎えると予想される多摩区は最下位で、264人増にとどまった。
人口が減少したのは253町丁で、減少数では中野島5丁目が2位(447人減)、東生田1丁目が3位(385人減)に。中野島5丁目は市営中野島多摩川住宅の14棟が大半を占めており、高齢者の独居や空き部屋が増えているという。同自治会の奥沢邦雄会長は「以前は3千8百人ほど住んでいたが、今は2千人を切るのでは」と話す。
同報告書は基本的な人口や就業状態、移動人口等の集計について市が分析。市ウェブサイトで公表しているほか、市役所や区役所で閲覧できる。
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