梅雨明けに伴い、神奈川県では昨年より11日遅い7月30日に食中毒警報を発令。川崎市内の食中毒は1月から8月6日までに7件、42人発生しており、昨年1年間の46人(14件)に迫る。多摩区食品衛生協会は今月5日、登戸駅前で啓発運動を行うなど、区民に注意を呼びかけている。
多摩区は9人
今年に入り7カ月あまりで、多摩区内の食中毒発生は1件で9人。社員寮の給食施設で1月17日、ウェルシュ菌による腹痛や下痢が発症している。その後、区内では発生していないが、多摩区食品衛生協会の小出善茂会長は「気温と湿度が一気に上昇し、疲れにより体の免疫力や抵抗力が低下する時季。手洗いの徹底、調理時に肉や魚を十分加熱するよう心がけてほしい」と、食中毒の予防を訴える。
今月5日に登戸駅前で行われた「食生活の安全キャンペーン」では、約400店が加盟する同協会の会員や区衛生課の職員ら20人近くが参加。食中毒の予防法や、鶏肉などに潜む細菌のカンピロバクターへの注意喚起を通行人に呼びかけた。さらに、同協会では食品の製造工程を衛生的に管理するための手法「HACCP」(ハサップ)の普及推進、公益社団法人日本食品衛生協会認定「手洗いマイスター」による講座も行う。
市保健所の食品安全課は「最近は10代前後の子ども世代も鶏刺しを食べるケースがある。夏季に限らず、気をつけてほしい」と警鐘を鳴らす。
「アニサキス注意」
市によると、8月6日までの食中毒で市内7件のうち3件、昨年同期では8件のうち5件がアニサキスによるものだという。アニサキスは寄生虫の一種で、長さ数センチの白い太めの糸のような幼虫がアジやサンマ、サバ、イカなどの魚介類に寄生する。同課では「内臓に寄生するケースが多い。購入したり釣ってきた丸ごと一匹の魚で、生食の場合は特に、早めに内臓を取り除くべき」と説明する。
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