2019年「秋の叙勲」の受章者が11月3日付で発表され、元川崎市長の阿部孝夫さん(76)=中野島在住=が旭日重光章に選ばれた。旭日章は国や公共に対し顕著な功績を挙げた人に贈られる勲章で、「重光章」は6等級のうち2番目。川崎市長を務めた12年間の事績を踏まえ、地方自治功労として選出された。
阿部さんは1943年、福島県生まれ。自治省勤務や大学教授を経て2001年から川崎市長に。「音楽のまち」「スポーツのまち」を掲げ、3期12年にわたって市政運営に取り組んだ。
今回の受章について、「皆さんと一緒にいろんなことをやってきたが、そういったことが評価されたのは大変光栄」と阿部さん。「これからも皆で力を合わせて、川崎のまちがよくなっていくよう期待したい」と話した。
多摩区を拠点に行政相談委員を務める清水嬉子さん(81)=南生田在住=は瑞宝双光章を受章。行政相談功労による受章者は全国で10人で、清水さんはおよそ30年にわたる功績がたたえられた。
行政相談委員は総務大臣が民間有識者に委嘱する無償のボランティア。国の仕事に対する苦情や意見を受け付け、関係機関に伝えるパイプ役として地域の声に耳を傾ける。清水さんは青少年指導員や少年補導員などの経験を経て、50歳のとき相談員に。今春までは川崎協議会の会長を務め、30年の活動をまとめた記録誌も制作した。
「最初のころは登戸の区画整理前、土地に対する問題の相談が多かった」と清水さん。「受け付けている相談は道路や水道、バス停のことなど。『行政』というと堅いと思われるけれど、生活の困りごとがあったら何でも相談してほしい」と思いを話していた。
今回の叙勲では、全国で4113人が受章。多摩区ではほかに、元公立聾学校校長の柴田壽直さん(71)が教育功労で瑞宝小綬章、元衆議院参事の増井久敏さん(69)が議院警察功労で瑞宝双光章に選ばれた。
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