意見広告・議会報告
市政報告 五反田川放水路の整備進む 川崎市議会議員 上原まさひろ
1992年に始まった「五反田川放水路整備事業」の進捗について、まちづくり委員会の一員として、1月31日に現地を視察しました。この事業は五反田川流域周辺、特に二ヶ領本川との合流部における浸水被害を重く見て、事業化された経緯があります。
宅地造成が背景大事業も完成間近
河川延長約5キロ、流域面積約8平方キロメートルの五反田川。ここにつながる二ヶ領本川の沿川の市街化が進み、河道拡幅が難しいことから、五反田川の洪水全量を多摩川へ直接放流すべく地下トンネルを設けるのがこの事業です。総工費は300億円。国・県・市が3分の1ずつ負担する大掛かりな工事でしたが、2023年に向けて完成が見えてきました。
「豪雨災害」受け暫定運用開始へ
完成にはまだ数年かかることから、特に昨年、大変な豪雨災害にあった多摩区の水害対策に不安をお持ちの方も少なくないと思います。この視察において重要であった部分は、「暫定運用開始」を示したという点です。「本年6月には暫定運用開始する」という市からの報告では、既に完成している一部施設を利用し、分流部下流域の浸水被害を軽減する方法として、五反田川の水位が上昇したときに施設内に洪水を取り込み貯留する対策をするとのことです。川崎市でも水害対策について、長期的な展望だけでなく、まさに今年の水害についてもやれることはやろう、という意気込みを感じる発表です。
三沢川にも「骨太」で「現実的」な対策を
今回の計画は、現段階では五反田川流域への影響を鑑みた内容にとどまっています。しかし、昨年の台風19号の被害地域である菅稲田堤・布田を含む三沢川流域は見過ごすことはできません。1月末時点の行政報告でも、どの経路からの流入で水害が発生したのか調査を進めている段階です。原因の究明を行うことで、事態回避・予防を考えるとともに、仮にまた同様の流量増が起こってしまった際に、現場での対策法を練り上げておく必要があります。
一方で、三沢川は台風19号の際にも二ヶ領用水へ排水しませんでした。もし仮に排水した場合、多摩区内ではさほど影響がなくとも、下流の高津区・中原区での被害は増大したかもしれません。暫定運用開始によって、二ヶ領用水への負担軽減が可能、そして下流への影響も軽減できるとするならば、三沢川から二ヶ領用水への放水で台風19号のときのような浸水被害を回避できるのではないかと考えられます。
今後、三沢川への浸水対策について、まさに「骨太」かつ「現実的」な方針を浮き彫りにしていきたい決意です。また一級河川・三沢川の対策ですので、管理者である県での対応が必須です。土井県議のご指導のもと、連携の上で取り組みます。
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12月20日