多摩区まちづくり協議会の事業「多摩エコスタイルプロジェクト」が、区内4商店会の協力で運用してきたエコポイントカード。およそ5年間で約3万7千枚のレジ袋削減を実現するなど、実績を積んできた。3月末で同協議会は終了するが、任意団体としてプロジェクトを継続し、商店会との連携を図る。
買い物袋持参などでポイントがもらえる「エコポイントカード」は二酸化炭素の削減や地球温暖化防止を掲げ、身近にできるエコ活動として2015年6月にスタート。登戸東通り商店会と区役所通り登栄会商店街振興組合の約20店舗で始まり、18年には生田中央商店会と民家園通り商店会の33店舗が加わった。ポイント付与の対象は「レジ袋不要」「食べ残しなし」など、店舗ごとに設定する環境に配慮した行動。各商店会の取り決めに応じてスタンプがもらえ、規定数がたまれば買物券として使用できる。
今年2月までに回収されたカードは合計3171枚。約3万7千枚のレジ袋削減のほか、「食べ残しなし」は783回に上った。これらの「エコ活動」による二酸化炭素の削減量は、推計で約610キロになるという。
活動は川崎市スマートライフスタイル大賞や、温暖化防止活動を競う「低炭素杯」で優秀賞を獲得。2商店会が川崎市から「エコ商店街」に認定されている。
7月 「有料化」重要な転換点
今後の運用についてはプロジェクトメンバーと4商店会、多摩区商店街連合会が会議を重ね検討。まちづくり協議会終了後も区商連の協力で継続する方向で、運用方法や活動事例をまとめたマニュアルが作られた。
これから課題となるのは、今年7月から国が推進するレジ袋の有料化。プロジェクトの本多正典代表は「ポイント対象の多くがレジ袋だが、今後活用できなくなる。これに代わる品目を考えていかないと」と頭をひねる。カード利用の7割を占める生田中央商店会は、6月末で取り扱いを終了する方針を示す。山田美佐男会長は「代替案も検討したが、継続は難しい。エコ活動自体は続けたいので、内容が変われば再開も検討する」と話している。
有志メンバーで活動するプロジェクトについて、区商連の安陪修司会長は「商店会に合ったエコ活動を続けていく上で重要なパートナー」と強調。「大きな成果を上げたエコポイントを続けながら、区商連として『環境部門』のような広い意味でできることを取り入れていきたい」と話す。
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