登戸の大型商業施設「ダイエー向ヶ丘店」が9月30日に営業を終了する。店舗設備の老朽化に対応するためで、土地や建物は今年2月に野村不動産へ売却。(株)ダイエーによると、再出店に向け準備を進めているが、時期や内容など詳細は調整中としている。
同店は1971年、ダイエー直営の「ショッパーズプラザ」の店名で開店。以後「ダイエー向ヶ丘店」として、登戸地区のにぎわいの一端を担ってきた。
現在、約1万1600平米の敷地に地上3階と地下1階、別館を備え、物販やカフェ、スポーツクラブ、診療所を有する。閉店に伴うセール等については検討中で、今後の計画は未定という。
商店会と歩み30年
ダイエー向ヶ丘店は「民家園通り商店会」の特別会員として、30年以上にわたり地元と交流を深めてきた。同会の前会長で顧問の岩野正行さん(73)によると、同店の商店会入会は街路灯約40本を新設したとき。商店会から同店に協力を相談したところ、入会だけでなく、街路灯数本を寄贈してくれたという。
商店会の7月の恒例行事「夏まつり」に、同店は十数年前から参加。抽選会の景品提供のほか、店舗正面の広場を音楽ライブやプロレスの特設会場として開放してきた。今年は新型コロナウイルスの影響を踏まえ、同会は春ごろから開催可否について協議。規模縮小や延期案も視野に検討を重ねてきたが、先月に中止が決定した。
岩野さんは「お店がなくなってしまうのは寂しい」とし、「我々もダイエーさんも常に真剣だった。一緒に手を組めてよかった」と語った。ダイエーは「企画段階から毎年お声がけいただき、店頭スペースも使って屋台や催事イベントを商店会と一体で開催させていただいた。多くの方で盛り上がり、喜びをともにする夏まつりに長年参加させていただけたことは誇り」とコメントした。
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