二酸化炭素削減などに貢献する優れた取り組みを、川崎市が表彰する「スマートライフスタイル大賞」。菅馬場に本部を置き、多摩区に事業所を展開する社会福祉法人はぐるまの会(紅谷卓男理事長)と、(株)パスポート(宮前区)が連名で最優秀賞に輝き、10月30日に表彰を受けた。
同社は昨春、経営する「業務スーパー宮前店」に生ごみ処理機を導入し、店舗から出る残った食品や野菜くずを毎日投入。一次発酵させた堆肥を、同法人の「障がい者就労施設はぐるま稗原農園」(宮前区)の利用者らが毎週回収し、二次発酵させて活用している。育った農作物は同店で販売し、資源循環を実現させている。
この取り組みで、今まで月平均3トン以上が焼却処分されていた生ごみは約1トンに削減。約2トンが堆肥として再利用されている。同社担当者の湯浅雅文さんは「今回の受賞で、取り組みを知ってもらうきっかけになれば」と話す。
「広がれ地産地消」
1週間で出る約600キロのごみは、処理機で堆肥化すると30キロほどに減少するという。当初は堆肥を処理機の製造元が月1程度、回収する予定だった。市の紹介で近所だった同会の農園を知り、「活動を応援したい」と堆肥活用と農作物の販売を打診したことで実現。農園で朝に収穫された無農薬有機栽培の野菜は、その日のうちに同店に並ぶ。同農園の新井多佳夫施設長は「地産地消が広がり、生産・卸の量が少しずつ増えていけば」と期待を込める。
今回の大賞では、川崎キングスカイフロント東急REIホテルも最優秀賞を受賞。富士通(株)川崎工場と市立東小倉小学校の2件が優秀賞、奨励賞は6件だった。30日は、CC川崎エコ会議シンポジウムが市産業振興会館で同時開催され、受賞者による発表があった。
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