的に矢を放って地域の安寧を願う伝統行事が1月9日に子之神社(菅北浦)、10日に長尾神社(長尾)で開かれた。規模縮小や感染対策など、共に通常とは違った形で執り行われた。
子之神社の「お的祭」は菅氏子会(上原宏也会長)が主催。裏に「鬼」と書かれた的を射ることで「悪魔祓い」をする。同会役員は先月18日、二ヶ領用水から取ってきた葦(よし)を編み、例年のように的を制作した。
通常は来賓や近隣校の児童らが集い、参拝者も矢を放つことができるのが同行事の特徴だが、今年は役員のみが参加。神事の後、伊藤光海宮司ら数人が矢を放った。上原会長は「本来の形で開催できず残念だが、やむを得ない。(お的祭が)コロナを退散させてくれたら」と話していた。
長尾神社奉賛会(鈴木実弥一会長)が主催する「射的(まとう)祭」は、毎年1月7日に近い日曜日に開かれる。射手には稚児と呼ばれる男児2人を選出。座布団に座り、介添人が代わって的を射抜く。
奉賛会では今回、開催判断に悩みもあったというが、感染症対策を徹底して挙行。境内入口で検温を行い、ロープを張った柵を設けて参加者同士の距離を確保した。終了後の直会や参加者への振る舞いは中止。鈴木会長は「目的でもある『無病息災』を祈念し、コロナウイルスを吹き飛ばそうという気持ちで開催した」と思いを寄せた。
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