気温の上昇に伴い、熱中症による川崎市内の救急搬送者が増加している。5月1日から7月18日までに前年比34人増の83人、うち16日から18日の3日間は14人が搬送された。夏本番、市は区ごとに啓発を強化している。
市内の熱中症における救急搬送者は、5月の9人と6月の24人に対し、7月は18日までに50人と急増。半月あまりで、昨年5月から同日までの累計49人を超えた。多摩区では5月と6月が2人ずつで、7月同時点までは6人。昨年同数の10人にとどまっている。
掲示物など活用
市は今年度の熱中症予防啓発として、コロナワクチン集団接種会場でのチラシ配架や要請を受けた町内会でのチラシ回覧を実施。普通ごみ収集車の車体には啓発看板を掲出し、市立図書館7館では8月31日までポスターを掲示している。
多摩図書館では、職員らがおすすめの本を紹介する「特集・展示コーナー」の一角にポスターを掲示。環境省や市が発行する各種啓発チラシを設置し、来館者に熱中症予防を呼びかけている。
「エアコン使用を」
昨年度は65歳以上の高齢者が、市内熱中症搬送者の54%を占めた。市によると男性の割合が7割超と高いほか、気温が高くなり始める午前9時ごろが多いという。市は「午前中は湿度が高く、気温も急激に上がる。コロナ下でステイホームや在宅勤務中に、エアコンを使用していなかったことが考えられる」としている。多摩消防署の若林薫署長は「水分補給や休憩、室温の管理などに留意し、症状が重いときはちゅうちょせず救急車を呼んでほしい」と促す。
環境省と気象庁は今年度、熱中症リスクが特に高い際に発令する「熱中症警戒アラート」を、4月28日から10月27日まで全国で実施。期間中、市は高齢者に特化した啓発に取り組んでいる。
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