神奈川県における東京2020パラリンピック聖火フェスティバルの一環で、多摩区は8月13日、日本民家園で採火式を行う。国指定重要文化財「佐々木家住宅」の囲炉裏から種火を採り、14日に市の採火式に送り出される。感染対策のため入場は不可だが、生中継で動画配信される予定だ。
県民の思いを聖火に込めようと企画された同フェスティバルでは、県内の全市町村で独自の採火式を実施。川崎市内7区の「火」は14日、等々力緑地(中原区)で集火され、「かわさきの火」として県の集火・出立式を行う横浜赤レンガ倉庫(中区)に翌日送られる。この火は「ともに生きる社会かながわの火」として、開催都市東京へ送り出すという。
多摩区代表に2氏
日本民家園での採火式は「多摩区の希望の火を未来につなぐ」とのメッセージを込めて企画。田園調布学園大学(麻生区)人間福祉学部准教授の和秀俊さん(47)=東生田在住=が区採火者を務める。和さんは地域福祉の専門家として、川崎市障害者スポーツ推進プロジェクトの実行委員長や多摩区地域福祉計画支え合い会議の座長に従事。区内スポーツ団体との障害者支援にも取り組む。共生社会の実現を掲げ、「日本各地から移住してきた方々の故郷への思いが詰まった日本民家園で採火された種火が、多様な方々と一緒に多摩区の地域福祉をデザインする希望の火となることを期待する」と思いを寄せる。
市の採火式で多摩区代表者として火をつなぐのは、菅北浦に道場を構えるプロレス団体「ヒートアップ」代表で選手の田村和宏さん(41)=枡形在住。姉・麻子さん(43)がダウン症の田村さんは、プロレスだけでなく地域活動を通じて、障害者支援や青少年育成に注力。今年度の市都市ブランド推進事業に選定されている9月の「とどろきアリーナ大会」では、聴覚障害者向けに音を振動に変える装置を初導入する。「多摩区は誰もが一緒に盛り上がれて楽しく暮らせる温かい場所。使命感を持って区の魅力を発信したい」と意気込む。
区採火式の様子は動画投稿サイトのユーチューブで生配信される。詳細は区のウェブサイト。
成田さんを応援
パラリンピックに出場する多摩区出身で在住の競泳選手・成田真由美さん(50)を応援しようと、区はメッセージを今月13日まで募集。区庁舎1階と生田出張所、多摩スポーツセンターに記入用カードと投稿箱を設けている。区サイトのフォームからも投稿可。
川崎市民文化大使を務める成田さんは、パラリンピック4大会で金15個を含む計20個のメダルを獲得。今大会では、今月26日の「混合4×50メートル20ポイントフリーリレー」に出場する。
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