川崎市
多摩区に子育て総合拠点
25日開所 市内4カ所目
11月22日
花と緑の愛護に顕著な功績のあった民間団体をたたえ、緑化推進活動の模範として贈られる「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰。第32回の受賞団体が先月発表され、多摩区から「日向山うるわし会」と「長沢花みずき会」、「生田根岸古墳の杜保全会」の3団体が選ばれた。
みどりの日の制定の趣旨を踏まえ、緑を守り育てる国民運動を積極的に推進していくことを目的とした大臣表彰。今回は全国110団体、市内6団体の受賞が決まった。
自然の循環 重視
発足20年の日向山うるわし会は、会員約50人が在籍。東生田自然遊歩道の途中にあり、市民健康の森として「日向山の森」の名で親しまれる緑地で月2回、里山の回復と育成に取り組む。
東生田小学校との里山活動は発足当時から継続。代表の大江原正幸さん(76)は「緑保全の活動から、時代の変化に合わせて『森を利用しよう』という考え方になってきた」と話す。自然の循環を目指し、児童が拾った落ち葉を高津養護学校・生田東分教室の生徒らと堆肥化する取り組みも。農作物を栽培する畑で活用し、収穫も行う。3年前にはナラ枯れの影響を受け、木を育てようとドングリの植栽を開始。「次代につなげよう 多摩の里山」を掲げ、多世代で活動を続ける。
花の道 守り16年
第1・第3土曜を活動日とする長沢花みずき会は、現在会員54人。ハナミズキとツツジの木が並ぶ長沢地区のバス通りや近隣の公園で、花壇づくりや除草、清掃に取り組む。長沢小学校の学習の一環として、花植え体験も受け入れてきた。
同会の発足は2005年。会長の小松英子さん(83)は「退職後、地域で何かできないかと考えたとき、道路がすごく汚かった。きれいにしようと自治会の班長さんに声をかけ、先輩方の協力もあって始められた」と当時を振り返る。会員は多いときは70人ほどに上ったが、今では高齢化も課題。「花植えのやり方がわからない方も、興味を持って少しでもお手伝いしていただけたらうれしい」と、今の思いを語る。
竹林で交流 次代へ
生田榎戸特別緑地保全地区に位置する「根岸古墳群」の保存に留意しながら、ボランティアで竹林管理を行う生田根岸古墳の杜保全会。2010年に発足し、現会員は30人ほど。毎月第2・第4日曜の活動で、竹の間伐を中心に草むしりや植木の手入れも担う。伐採した竹を柵や園路に活用するのも同会ならではだ。
近隣3町会の子ども会や東生田小学校とは、タケノコ取りや竹細工づくりなどで交流。里山の文化を次世代に伝えてきた。七夕やクリスマス会といった季節の催しも恒例だったが、コロナ下では開催できていない。会長の金子政男さん(70)は「多くの人に行事を楽しんでもらいながら、若い方が普段の活動に参加するきっかけになれば」と、催しの再開を待つ。
同表彰の感謝状授与は横須賀市で9月25日に実施予定だったが、新型コロナの影響で取りやめとなっている。
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11月22日