自転車の交通ルール啓発を掲げ、神奈川県警察は今年度、「自転車指導啓発重点地区・路線」の詳細情報をウェブサイトで公開し、取り締まりを強化する。警察庁の指示による全国一斉の取り組み。多摩署は重点地区の一つ、登戸での啓発に力を入れる。
「自転車指導啓発重点地区・路線」は、自転車の二人乗りなど悪質で危険な違反行為を重点的に取り締まる区域を指す。通勤通学や事故多発地区を対象に、住民の要望等も踏まえて各都道府県の警察署が選定する。重点地区について警察庁は、毎月1日以上は取り締まりを強化するよう全国の警察に指示。これを受け県警は、事故件数などデータをもとにした重点地区の見直しを各署に依頼。周知のため、地区名とエリア地図、選定理由、自転車走行時の注意点を集約し、県警サイトでの今月末公開を目指す。
県警は2008年から、各署が同区域を毎年選定しサイトで公開。先月末時点では市内10地区と3路線、多摩区は登戸と宿河原、生田1丁目から6丁目が指定されている。
多摩署は昨年の自転車関連の交通事故増加を受け、登戸地区での啓発に注力。交通課担当者は「通勤通学で人通りの多い駅周辺や、商店街の細い道で自転車事故が起きやすい。歩行者が関わるケースが多いので、自転車に乗るときはマナー向上に協力してほしい」と傾向を話す。自転車利用者に対しては、「信号と(交差点などの)一時停止を守ってもらえれば間違いなく事故は減る。今後もルールの周知と広報を地道に続けていく」との考えを示している。
駐輪場 拡充も
登戸地区では、市営駐輪場の新設や民営駐輪場の増設といった動きが見られる。登戸駅と向ヶ丘遊園駅間に位置する民営駐輪場は、自転車約350台分をこのほど増設。多摩川近くと世田谷町田線の2カ所には5月、それぞれバイク約50台分の市営駐輪場が新設される。市が進める登戸土地区画整理事業で今年度から行う公園整備に伴い、暫定運用してきた登戸駅西側の市営駐輪場は5月末に閉鎖される。
多摩区交通安全対策協議会では、5月を「自転車マナーアップ強化月間」として区独自の取り組みを展開。関連団体や多摩署、区役所と連携して啓発活動を行う。区内の掲示板等を活用した広報活動をはじめ、保育園や幼稚園、小中学校、高校、大学への啓発チラシ配布などを予定。南生田小で自転車の乗り方教室、枡形中ではスタントマンによる交通安全教室を開く計画だ。
多摩区・麻生区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|