今年創立150周年を迎えた生田小学校(渡邊晴美校長)の児童が4月25日、記念行事で「バルーンリリース」を行ったところ、その日のうちに栃木県にある小学校から1通のファクスが届いた。文面には「実は本校も150周年」とあった。渡邊校長は「『つながろう』をテーマに学習しているが、まさかこんな不思議な縁でつながるとは」と驚いている。
当日は、5月15日の開校記念日に先立って「お誕生集会」が開かれ、バルーンリリースはその一環で行われた。風船は環境に配慮して土に還るエコ素材に。『この風船は、川崎市生田小学校創立150周年を記念して飛ばしたものです。拾われた方はお知らせくださればうれしく思います』。そんなメッセージと、学校の連絡先を記した手紙も添えられた。校庭に出た全校児童らが大きな声でカウントダウンし、一斉に手を放すと、色とりどりの風船が大空に吸い込まれた。
児童もびっくり
その日の夕方。一本のファクスが学校に届いた。送信者は栃木県高根沢町立上高根沢小学校の阿久井克清校長。文面には「校庭に貴校の記念風船が舞い降りました。実は本校も今年度創立150周年」とあり、「発見した子どもたちは宝物を見つけたように大喜び、大興奮でした」と記されていた。
この報告を受けて生田小側も仰天。渡邊校長は「子どもたちも驚いていた」と語り、「心を開いて人と関わり合う、『つながろう』というテーマで学習を進めてきたが、一つの風船を同じ150周年の小学校の児童が拾いつながるなんて不思議な縁」と目を丸くした。
直線距離で120Km近いと想定される長旅に上高根沢小の阿久井校長は「よく無事に飛んできた。手紙が途中で落ちなくてよかった」とこちらも驚きの声。「縁を感じた」と、すぐに生田小に連絡し、学校のホームページでもこの一件を紹介した。風船は職員にも見せ、今は校長室に掲示してあるという。阿久井校長は「機会があれば(生田小と)手紙のやり取りなど交流を続けていければ」と話した。
このほかにも、各地に降り立った生田小児童の風船は新たな縁を広げている。5月16日時点で生田小には東京の小金井市や国分寺市、埼玉県や茨城県などから、22件に及ぶ150周年を祝うメールやファクス、電話、手紙が届いているという。
1873年開校
生田小は1872(明治5)年に明治新政府が発布した学制に伴い、73(同6)年に観音寺本堂を仮校舎として開校した「五反田学舎」が起源。81(同14)年5月15日に今の生田出張所の場所に校舎が落成し、この日を開校記念日と定めた。
児童数は464人(5月1日時点)。進んで学ぶ子、よく考える子、思いやりのある子、たくましい子を学校教育目標に掲げている。今年11月に創立150周年を記念した式典を開催する予定。
![]() 校庭で風船を見つけ喜ぶ上高根沢小学校の児童=同校提供
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