意見広告・議会報告
議会報告 登戸の「住所」はどうなるのか? 川崎市議会議員 上原まさひろ
令和5年第3回定例会一般質問では、昨年の議会に引き続き、区画整理事業を経て、登戸の住所はどうなるのか、あるいは川崎市はこれまでどう動き、今後どうしていく計画なのか。地名に込められた祈りは街の有り様にあらわれる。市民の痛みと汗の結晶である区画整理後の登戸のブランド化は、私自身の公約でもある。
■歴史と未来見据えた「登戸」のブランド化
事業を開始したのが昭和63年。再来年度末終了の予定だが、40年近く要した。事業終了に伴い、現在暫定的に使われている旧住所は使うことができなくなる。かつて小杉、溝の口を凌駕し、津久井道唯一の宿場町という歴史の重みがある。これを未来に繋げ、さらなる発展を見据えるタイミングが来たと言える。相応のブランド力を持つ地名の設定が急がれる。
■コロナで後手に回った新住所決定への合意形成
事業が終了する令和7年度末までに、区画整理事業の基盤整備等が完了、換地処分も行わなければならない、というのが市の認識だ。
これまでの経緯を振り返る。市は令和2年12月に、区画整理事業区域内の町会に、住居表示の意思確認をした。議会で、この件はどうなってるのか?住民との対話は行っているのか?と上原が議場で問いかけたのが、昨年の6月である。
もしも住居表示を行うのであれば、区画整理の対象地域内外問わず、現在、登戸という地名の住民あるいは事業者の合意が不可欠だ。
市はその翌月となる昨年7月に、区画整理外の登戸地名に係る町会に意思確認を開始する。当初の問いかけから2年弱、コロナ禍を理由に後手に回った感が否めない。
■住居表示ではなく住所変更に。市民周知は?
今回、議会で明らかとなったのは、令和4年11月、市は登戸域内全体の住所を見直す住居表示は実施しないと決定したとのことだ。
理由としては、地域での機運が高まっていないから、との答弁である。十分な市民との対話もない中、その決定は妥当か疑問が残る。さらには議会にも報告なく決定されていた。
■ようやく立ち上がった住所変更検討委員会
この頃から、登戸の住民の皆さまから上原にご意見を多数頂戴する事となる。
本年1月には検討委員会の設置を求めたが、同3月の街づくりニュースでの周知、5月のアンケート実施を経て、6月には登戸全域の町会代表で構成される検討委員会が立ち上がる事となる。
■登戸の未来へ対話重ね
住所変更については、住民の手に委ねられた。しかし、現状では5500ものアンケートも、ごく一部しか集まっていない。
無電柱化された町に、住所を掲示する仕組みもまだできていないことが議会で明らかとなった。基本的な事も、対話不足で見過ごされがちだ。
コロナ禍を理由に後回しにされた対話と、失われた時間を取り戻す。市職員にも、地域住民の皆様にも大変なご負担となるが、川崎市に登戸有り、と誇れる願いのこもった町名の誕生に、微力ながら貢献したい。
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12月20日