講演と紙芝居
登戸在住の萩坂心一さんが共同代表を務める市民団体「平和を願う会」は8月27日(日)、かわさきゆめホール(中原区下沼部1880/JR向河原駅徒歩5分)で、平和を願い、実現するための集い「平和へのバトン」を開催する。午後1時30分から4時30分まで。
広島・長崎の原爆を体験した市内在住者の団体「川崎市折鶴の会」で会長を務める森政忠雄さんと会員の中釜眞姝子さんによる講演と、紙芝居師の望月晶子さん(紙しばいやもっちぃ)のパフォーマンス、参加者らによる意見交流会で構成される催し。
3人が登壇
当日は、午後1時30分から2時20分まで、望月さんが「国策紙芝居」を披露。戦時中、「戦意発揚」に使われていたという紙芝居を紹介し、「今、観ることによって、私たちは何を感じるのでしょうか」と訴える。
2時30分から3時20分まで、「孫世代に伝える被爆体験」と題して森政さんが講演する。森政さんは11歳、小学校6年生の時に広島で被爆。原爆の記憶を心の奥底に閉じ込めていたが、孫の「自由研究で話をしてほしい」という言葉をきっかけに、語り部としての活動を始めた。「原爆の悲惨さ、戦争のむごさ、なぜ戦争が起きるのか」を参加者に問いかける。
3時30分から4時10分まで、中釜さんが「長崎原爆 その日とその後」を語る。中釜さんは2歳の時に爆心地から2・4Kmの長崎県立山町で被爆した。幼少だったため当時の記憶はないものの、成長期に父母や近所の人たちから被爆の実情を聞いた。自身が学んだことと父の手記を画像化し、長崎原爆の事実を伝える。
4時10分から30分までは、参加者らによる意見交流会を開く。会場では森政さんの取り組みを紹介し日本児童文芸家協会賞を受賞した書籍『聞かせて、おじいちゃん 原爆の語り部・森政忠雄さんの決意』(横田明子さん著)の販売も行われる。
「重みが違う」
萩坂さんは、森政さんの講演に感銘を受け、共に平和の大切さを伝えていきたいと、平和を願う会を発足。2017年から森政さんの講演と自身が演者を務めた朗読劇による催しを、毎年夏に麻生市民交流館やまゆりで実施してきた。第6回となる今回は会場を中原区に移し、内容も変更して開催することとした。
催しについて萩坂さんは、「今、大事なのは、原爆を体験した人の話を伝えること。体験者の言葉は重みが違う。だが、いずれは日本中で体験者による話がなくなってしまう。いつまで続けられるかはわからないが、できる限り森政さんと一緒に取り組んでいきたい。参加者が一人でもやると言ってくれている森政さんの心意気を感じてほしい」と思いを述べた。
入場無料、予約制
催しは入場無料。定員30人で事前予約制。予約・問い合わせは萩坂さん【電話】090・6707・2488、【メール】hagisaka@dab.hi-ho.ne.jp。
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