JDリーグの市内初開催を支えた、川崎市ソフトボール協会の理事長を務める 吉田 英也さん 高津区在住 68歳
経験を糧に、社会に尽くす
○…日本女子ソフトボール「JDリーグ」が11月、市内で初めて等々力球場で開催され、大会前日から数十人のスタッフと準備に奔走するなど地元の協会として運営を支えた。入場者数は2日間で予想を超える3千人強に上り、試合もタイブレークや終盤に本塁打が飛び出すなど白熱。「会場の設営や全国から集まる関係者への応対と、初の試みで大変でしたが盛り上がって良かった」。観客の笑顔と声援に触れ安堵の表情をみせる。
○…大学卒業後、洗足学園に就職し中高の社会科教員に。「当時は進学率も高くなく、のんびりした学校でしたね」。しかし、時代の流れとともに進学校へとかじを切ると、教員にも変化が求められた。「大学入試の対策問題も生徒のレベルに合わせて作成したり。授業で教える傍ら、自らも勉強漬けの日々でした」と苦笑い。学年主任や広報責任者なども務め、今年3月に退職するまでの14年間は同学園小学校の校長として情熱を注いだ。「中学受験の学力エリートを育てるだけでなく、人間力を高めることも大切。どんな分野でも人や社会のためのリーダーになってくれたら」
○…45年の勤めを終え、今年7月、事業家の息子が住むスペインに妻と2週間の旅へ。「観光地を巡り、久々に家族との時間が過ごせましたね」。それでも普段の生活は、仕事という柱がなくなりフワフワした感覚が抜けないとか。最近は教育関係者から講演依頼が増え「経験を伝えることで力になれるなら」。
○…学園でソフトボール部の顧問だった縁から引き受けた理事長職。子どもからシニアまで70チーム約千人が所属する協会も、課題は高齢化とチーム数の減少。「誰でも親しめる魅力を伝えたい」。JDリーグ発足を追い風に歩みを進める。
|
|
|
|
|
|