多摩警察署は4月1日から、交番機能とパトカーの機動力を備えた車両型交番「アクティブ交番」の運用を開始する。生田交番の廃止に伴い、同交番管内の商業施設や学校を拠点に駐留し、地域の警戒などにあたる。
アクティブ交番は、警察署ごとに定めた時間・場所にワゴンタイプの車両を設置する移動式の交番。車両には伸縮式のひさしが付いており、イスやテーブルを置き、遺失物・拾得物の届け出や各種相談の受理、防犯啓発など、交番と同じ業務を行う。加えて、事件事故の多発する場所での駐留・警戒、登下校時間帯の通学路などでの子どもたちの見守り、夜間のパトロールなどにより、犯罪抑止や検挙、緊急時の迅速な対応を図る。
交番の役割の変化や施設の老朽・狭あい化、警察業務の多様化による複数勤務体制が必要となっていることなどを背景に県警は2019年3月、県内471カ所(当時)の交番を統廃合し、10年間で400カ所程度に整備するなどの基本方針を示した「神奈川県警察交番等整備基本計画」を策定。この計画に基づき、統廃合や建て替えを進めている。
開設場所は5カ所
多摩署では、生田交番が3月31日で廃止されることに伴い、同交番が管轄する生田や三田、東三田、枡形地区の治安対策のため、近隣の交番による分割担当のほか、アクティブ交番を導入する。開設は週5日以上、1日4時間程度。時間帯により場所を移す。4月の開設予定場所はセブンイレブン川崎三田1丁目店、Ankerフロンタウン生田、生田小、東生田小、三田小。詳細は多摩警察署のウェブサイトで4月以降に確認可能。同署担当者は「今後も協力してくれる施設を増やしていきたい」と話す。
市内では幸署と川崎署で稼働しているアクティブ交番。「パトカーなのか交番なのかとよく聞かれる。アクティブ交番は近隣地域のよりどころとなるため、地域に出向き、動ける交番。拾得物の届け出や困りごとの相談など他の署での事例も聞いている」と多摩署の担当者は話している。
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