川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」(高津区)の新館長に就任した 脇本 靖子さん 多摩区在住 44歳
社会課題を地域と解決
○…今年4月、川崎市男女共同参画センターの新館長に就任した。史上2番目の若さで、在職19年目の大抜擢だ。歴代館長を事務局長やディレクターとして支えた実績から、先輩たちから推薦を受けた。重責だが「前館長の横で、さまざまなことを教えて頂きながら、同じ視線で取り組んできた。同じ気持ちで進めたら」と、気負いはない。
○…兵庫県北部の出身。1995年の阪神淡路大震災の当時は中学生だった。地元に大きな被害はなかったが、テレビで見る被災地の様子に心を痛めながら日常を送った。2011年の東日本大震災では川崎に避難した女性たちに支援物資を届け、女性のための相談会も市内の避難所で開催。女性や子どもが災害時に直面する困難や課題に触れ、女性の視点からの「地域防災」にも取り組み始めた。
○…学生時代は滋賀県の大学で教育心理学を、関東の大学院では教育経営学を学んだ。院では「地域と学校」をテーマに据え、研究の一環として川崎のNPOでボランティア活動をする中で、地域の力で社会課題を解決する魅力を知り、NPO専従スタッフを経て同センターへ。当時はまだジェンダーの問題を勉強中だったが、知人男性の言葉に発奮したという。「『男女共同参画は法律もできて、解決済みの問題。それよりも結婚して子育てして別の分野で働きなさい』と。悔しかった」
○…センターには日々、家庭の事情で働けずにいる女性など、多様な「困りごと」を抱えた人がやってくる。その一方で、センターの認知度はまだ十分とは言えない。「私たちから地域に出ていくことで『困りごと』の背景にある課題を把握し、地域と連携しながら課題解決に向けて取り組んでいきたい」
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
12月20日