麻生区内で実践されているSDGsの取り組みを調査しマップを製作するなどして、学びを深めてきた小中学生らが、7月から多摩区と高津区に範囲を広げ、「カワサキSDGs推進隊」として活動していく。7月15日には多摩市民館で顔合わせが行われ、親睦を深めた。
この活動は、まちへの愛着醸成や地域社会が持続する仕組みの理解と行動を促すことを目的に、「麻生区SDGs推進隊」として2020年に開始。麻生区市民提案型協働事業として、SDGsに取り組んでいる企業や施設を調べ、紙やデジタルでマップにする活動などを行ってきた。
4期目を迎える今年度からは「川崎市をもっと広域で捉えてほしい」と、麻生区の子どもたちが移動しやすい多摩区、高津区にも範囲を拡大することに。24年度かわさき市民公益活動助成金事業の対象となっており、7月から「カワサキSDGs推進隊」に名称を改めた。各区のマップ製作や、集めた情報を基にしてSDGsに親しみを持てるようなカルタ作りなどを行う。11月には高津区内を清掃するイベントに参加することが決定。今後、各区の特性を生かしながら具体的な内容を決めていくという。
範囲を広げる上で、メンバーを2区からも募集。現段階では高津区から1人が参加することになった。運営を行う一般社団法人サステナブルマップ(麻生区上麻生)の今井雄也代表(47)は「区域を越えたこのような活動でないと一生出会えない人もいる。途中参加もできるので、広げたい」と思いを語る。
9人の新メンバーを含む20人のうち、16人が7月15日に多摩区役所で初めて顔を合わせた。今井代表は参加した麻生区の子どもたちに向かい「他の区に行ったことがない人も多いと思う。活動を通して推しのポイントを見つけて」と説明した。
自分の経験や幸福度を示し人生を振り返る「自分史年表」を作るワークを実施。グループごとに発表し「自分とは全く違う」「ここで好きになったものが将来の夢につながるんだね」など互いを知りながら交流を深めた。今井代表は「今回のワークで知ってもらいたかったのは、今までもこれからも一人一人が主人公だということ」と話し「SDGsは自分事化が大事と言われている。そう思うために主人公としての意識を持って」と子どもたちに呼びかけた。
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