日本中学校体育連盟(中体連)は全国中学校体育大会(全中)の規模縮小のため、2027年度から水泳や相撲など9競技を取りやめることを決めた。少子化による部の設置率の低下や教員の負担軽減などが背景にある。
日本中体連は全中の規模縮小を決め、6月18日付で各都道府県の中体連に通知した。活動実績のある部の割合を示す「部活動設置率」を調査したうえで、原則20%未満の競技を除外対象にした結果、水泳、ハンドボール、体操、新体操、ソフトボール男子、相撲、スキー、スケート、アイスホッケーの9競技が、26年度の大会を最後に取りやめになる。
川崎の市立中学には現在、25校に水泳部、18校にハンドボール部、6校に相撲部、5校に新体操部があり、多くの生徒たちが活動している。特にハンドボールは2022年の大会で西中原中(中原区)の男子ハンドボール部が全国準優勝を果たすなどレベルも高く、活発に活動している。市ハンドボール協会の副理事長で市立高津高校(高津区)教諭の長村昇さんは「高校でいえば高校総体がなくなるようなもの。生徒にも顧問にも目指すものがなくなるショックは大きいはず」と話す。
一方、ハンドボールでは校内の部活動とは別に、校外で活動するクラブチームが出場する日本ハンドボール協会主催の「全国中学生ハンドボールクラブカップ」がある。長村さんは「(ハンドボールは)受け皿となる大会に移行していく流れになるとは思うが、教育の一環と考える『育成』と、勝利だけを目指すような『強化』は指導内容が異なる。(移行に伴い)一定の調整は必要」と意見を述べた。
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