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拉致「自分事として考えて」
12月6日
麻生市民館はこのほど、気軽に人が集う憩いの場になることを目指し「麻生市民館ひとのわプロジェクト」を始動した。市民同士の交流のほか、興味関心のある分野の知識やスキルを持った人が「提案者」として発信を担うことで、地域で活躍する人材を育成するのも狙いの一つ。
市民が「提案者」として、興味関心のある分野の知識やスキルを、他の市民と共有する場を設けることで、市民館を人がより集まる場にしていくことを目指す同プロジェクト。担当者は「一方通行な受講型ではなく、自由な形で市民と市民がお互いに学び合える場になれば」と期待を寄せる。
6月中旬に初回の活動が行われ、絵本作りや「自助」について考える防災カフェなど、7月末時点で8つの企画が実施された。主な会場となっているのは、仕切りなどがなくオープンになっている同館3階受付前の「ひとのわスペース」。事前申込み不要、出入り自由にすることで「通りがかった人にもふらっと気軽に参加してほしい」と担当者は話す。
7月30日は俳句をテーマに開催。参加した2人は提案者の十夜(とおや)(俳号)さんと共に夏の情景を思い浮かべながら、「ソーダ水」など季語を使った俳句作りに挑戦した。初めて俳句にふれたという麻生区高石在住の奥隅喜代子さんは「言葉が浮かんでは消え、思いつくことはメモすることが大切だと感じた。図書館で俳句の本を探すのが楽しみ」と充実した笑顔を見せた。
3つの軸を具体化
他区で行われている取り組みを参考にしながら、今年度から始動。2021年3月に策定された「今後の市民館・図書館のあり方」の中で示されている▼行きたくなる▼まちに飛び出す▼地域の『チカラ』を育む――市民館、という3つの軸の具体化を目指す。担当者は「何人集まったから成功、というわけではない。人を呼び寄せ、つながり、地域へ出てまた発信をするという形ができれば」と思いを語る。
気軽に自信を
地域で活動を行う人材を育成することも同プロジェクトの狙いの一つだ。内容の決定から、予算の取り方、広報の仕方など、準備段階から本番まで、相談しながら支援を行う。担当者は「ある種お試しのような場。行政がサポートすることで気軽に自信をつけ、自分はこんなことができるのかと気付きを得てほしい」と力を込める。さらに「ここでの経験を経て公の力を借りずとも地域を巻き込めるようになってもらえれば」と期待を膨らませた。
プロジェクトの一環として今秋以降、「デジタル・IT」や「仕事・キャリア」についての悩みを共有できる、対話型の形式でも開催する予定だという。これらは昨年、同館で同じテーマを題材に行われた講座を基に実施される。担当者は「1人対大勢の形だと温度感の違いも生まれて難しい。教え合う方が効果が高いと感じた」と経緯を説明。「マニアックな話ができる人同士にとっての居場所づくりもできれば」と展望を語った。
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