神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

多摩区在住 菅原さん 瞬時に変わる面 技は独学 中国の伝統芸能で沸かす

文化

公開:2024年8月23日

  • X
  • LINE
  • hatena
秘技を披露する菅原さん=8月3日、星が丘納涼祭
秘技を披露する菅原さん=8月3日、星が丘納涼祭

 大きな扇やマントの袖で顔を隠す。次の瞬間には、別の仮面へと変化。そんな中国の伝統芸能「変面」を独学で習得した高校生がいる。「川崎変面少年 悟空」と名乗るのは、多摩区菅仙谷に住む菅原一将さん(17)=高津高校3年=だ。

 孫悟空やパンダ、女性など、わずか5分間で9枚の仮面が登場する。8月3日には、菅原さんが住む地域の夏祭り・星が丘納涼祭のステージに立った。「すごい」「どうやっているの」と驚いた表情を浮かべる観客たち。如意棒をぐるぐると回したり、ササを食べたりと、仮面に合った動きにもこだわる。

 最後に素顔を見せると、多くの拍手が沸き起こった。同納涼祭の実行委員長を務める今井登志夫さん(73)は「地元のために納涼祭を盛り上げてもらい、とてもうれしい」と思いを話した。

動きを再現したい

 「何だ、これは」。家族で訪れた横浜中華街の春節祭。初めて変面を見たときの衝撃を振り返る。当時はまだ西菅小学校の3年生だった。だが「やってみたい」と思うと動画投稿サイト「ユーチューブ」などを見て秘技を研究。教えてくれる人がいない中、独学で動きを再現しようとしたという。大道芸や京劇の教室にも足を運び、工夫を重ねた。小学5年生の時、見よう見まねの状態で、最初に披露したのは近くにある老人ホーム。高齢者から「かっこよかったよ」と声をかけられ、形になったことの喜びを感じた。6年生で同級生にも披露すると「すごく驚かれた。でもそれが大きな自信になった」。その後も各地で舞台に立ってきた。星が丘納涼祭に初めて登場したのは南菅中学校1年生のとき。「地元の祭りで、歓声を浴びた記憶が頭に残る。手拍子もあり、見ている人との一体感がたまらない」と菅原さん。4回目となった今夏も「過去一番の盛り上がりだった」と充実した表情を見せた。

好きな道、極め 

 子どもの頃から大の映画好き。夢は映画監督になることで、表現を学べる大学への進学を目指し勉学に励んでいる。菅原さんは「変面を続けてこられたのも、好きだったから。表現することで、誰かに驚かれたり、楽しんでもらえたり。そんな感動を与えられるのは映画も同じだと思う」と思いを語る。そばで努力を見てきた母親の紀美さんは「変面をしている姿は、生き生きしている。好きなことをやって、今後も輝いていてほしい」とエールを送った。

如意棒と扇を持つ素顔の菅原さん
如意棒と扇を持つ素顔の菅原さん

多摩区・麻生区版のローカルニュース最新6

レジェンドに捧げる舞台

しんゆりレビュー

レジェンドに捧げる舞台

10組20人を招待

11月22日

納税の功労者を表彰

川崎西税務署

納税の功労者を表彰

11月22日

憲法改正テーマに対話

憲法改正テーマに対話

多摩市民館で集い

11月22日

依存への理解深める

依存への理解深める

来年1月19日 入場無料

11月22日

「ホロコースト」題材に

「ホロコースト」題材に

劇団民藝が新宿で公演

11月22日

子ども守るため研鑽

子ども守るため研鑽

少年補導員が研修会

11月22日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月15日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

  • 10月25日0:00更新

多摩区・麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

多摩区・麻生区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook