多摩区栗谷の錦ヶ丘こども文化センターで10月12日に行われた恒例行事「こ文deハロウィン」。集まった約100人の子どもたちは仮装姿で周辺を巡り菓子を集めた。受け取った菓子を入れるためのかごは、近隣に住む中田フミさん(88)が一つ一つ手作りしたものだった。
中田さんは80歳まで都内で調理業務をして働いていた。仕事に区切りを付けると「時間が空いてしまって、なんだか物足りなくて」。同センターと同じ建物にある「老人いこいの家」にほぼ毎日通うようになった。手先の器用な近所の人から教わった折り紙。その後、牛乳パックを組み立て、折り紙を貼ったかごを手作りするように。「だんだんと作る数が多くなって。最初は周りの人に配っていた」と中田さん。ハロウィーン行事で使用されるようになったのは約5年前。毎年春頃から約100個を作った。「コツコツと一つずつ仕上げることが楽しくて。生きがいになった」
作ったかごを持った子どもたちがわくわくした表情で菓子を受け取る姿を見たことも、続けてこられた理由だった。「手が痛いときもあったけど。笑顔を見るのが楽しみでね」。そんな中田さんも高齢であることを踏まえ、ハロウィーンのかご作りは今年で区切りをつける。「周りと協力しながら、少しは作ってもいいかな」と笑った。
多摩区・麻生区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|