川崎市は11月25日(月)、多摩区生田2の14の5に、「多摩区保育・子育て総合支援センター」を開所する。子育て家庭の支援や子ども関係施設との連携、人材育成拠点としての役割を担う。11月16日には内覧会が行われ、福田紀彦市長や佐藤直樹多摩区長、町内関係者らが施設を見学した。
保育・子育て総合支援センターは、保育士、看護師、栄養士といった子どもに関する専門職を配置し、子育て家庭の悩みの相談や援助、関連施設との連携、人材育成などを行う施設。1カ所に機能を集約し、総合的な子育て支援を目指す。
市は現在、子育て世代の孤立、ニーズの多様化、地域での子育て機能の低下などの解決を図るため、各区でセンターの開設を進めている。多摩区での開所は、川崎区、中原区、宮前区に次いで4カ所目となる。
多摩区のセンターは、もともとこの場所にあった土渕保育園を建て替える形で新設された。地上3階建て。専門職による相談事業や子育て関連の情報提供を行うほか、近隣に住む子どもたちも利用できる絵本コーナーが設けられるなど、地域での交流の場としても活用される。同保育園は新しくできた建物の1、2階に入り、今回を機に5カ月から就学前児を対象に、定員最大10人の一時預かり保育が始まる。
3階には「地域子育て支援センターつちぶち」が入る。加えて、同じフロアには講座やイベントを行える部屋や、個別の面談室が設置された。2、3階の室外には施設を囲むようにバルコニーが設けられ、緊急時などにも出入りがしやすいよう設計されている。
瀧澤祐子所長は「多摩区は開発が進み、転入者数も増加している一方、親の居場所や子どもの遊び場などについて相談できる場を知らない人もいる。いろいろな角度から居場所づくりの支援をしたい」と思いを語る。
気付き得て改善へ
建て替えに際しては、防災などの観点から、乳児の保育室を1階、幼児の保育室を2階に変更した。瀧澤所長は「外に出る際、乳児を抱え階段を下りるのは負担が大きく危険も多い。非常時の避難のしやすさにもつながる」と意図を語る。
1階には調理室も設置されているため、離乳食やミルクを温めるなどの簡単な調理もスムーズにできるようになるという。市の担当職員は「細かい改善点は実働していく中で見えてくる。4カ所目となり、動線など『もっとこうだったらいいな』と感じたことを少しずつ形にできてきている」と振り返った。
16日に行われた内覧会には関係者ら約30人が参加。見学した土渕自治会の松澤彰男会長は「子育てに奮闘している人も利用しやすそう。こういう施設が地元にあるのは心強い」と喜びを語った。
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