本格運行から10周年を迎えた「あじさい号」の協議会会長を務める 坂尾 雅之さん 多摩区長尾在住 65歳
「私たちのバス」次代へ
○…丘陵地の長尾台地区で暮らす住民の足として走るコミュニティーバス「あじさい号」。今春、3代目の協議会会長に就き、運行主体の高橋商事、川崎市と連携しながら、利用者の声を拾いサービス向上に努める。本格運行から10周年を迎え「走り続けてこられたのは、バスを支えてくれた人たちがいるから」と感謝を述べる。「住民に使ってもらうのはもちろんだが、長尾の魅力を発信することで地域の外からも来てもらいたい」。利用者を増やすためにアイデアを練る。
○…長尾台自治会の理事として、あじさい号に関わり、協議会に入ったのは2019年。アンケート調査を行い、バスへの要望を聞いた。通勤や通学者も利用しやすいよう、早朝や夜間の増便も実現した。今夏は子どもの運賃を安くするキャンペーンを実施。「子どもと一緒に多くの人に出かけてもらう機会になった」と手応えを語る。
○…金融機関向けにATMなどの勘定系システムの構築から導入、維持保守まで、一貫したサポートをする仕事に長年従事している。自社だけでなく、他企業とも連携して粘り強く課題の解決に取り組んできた。「どうしたら、相手に喜んでもらえるか」。人のことを常に考え、行動していく。仕事で培った力は、協議会でも生きている。
○…結婚後、妻の実家を2世帯住宅とし長尾に移り住んだ。40年近く住む地の良さを聞けば「高台から都庁やスカイツリーなども見える。景色が本当に素晴らしい」と即答。「香港の100万ドルの夜景にだって、負けないよ」とにこり。「あとはやっぱり『私たちのバス』があることかな」。「今日はどこ行くの」と自然に会話が生まれるバスの車内。そんな地域住民主体の乗り物を次代へつないでいく。
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12月6日