県道世田谷町田線では、交通の円滑化と歩行者の安全確保を目的に拡幅工事などが進められている。右折待ちの車両による渋滞が慢性的に発生していた上麻生交差点(麻生区上麻生6丁目付近)の世田谷方面でこのほど、暫定対策として、車線の拡幅工事が行われた。対策後の市の調査では、平均通過時間の短縮など、交通環境の改善が確認されている。
町田方面から柿生陸橋への右折を待つ車両が、世田谷方面への直進車の通行を阻害し、慢性的な渋滞が発生していた同交差点。今回、車線の幅を広げるための用地が確保できたことから、暫定的な対策を図った。市道路整備課の担当者は「世田谷町田線の中で、同じ要因で渋滞が起こっている地点もある。道路幅が確保できないと整備できないが、今回は用地交渉が進み、条件が整ったことで対策を講じることができた」と説明する。
すり抜け可能に
世田谷方面の車線を約1m広げたことにより、右折待ちの車両がいても、直進車が左側をすり抜けられるようになった。11月14日のピークタイム(午前7〜9時、午後4〜6時)に市が行った対策後調査では、平均通過時間が、朝は約15分から約4分に、夕方は約7分から約50秒に短縮。最大通過時間も25分から11分と改善された。加えて、信号で停止しているときにできる車列の、停止線から最後尾までの長さを示す「滞留長」の平均は、朝が約780mから約300mに、夕方が約500mから約110mに減少。最大滞留長は1100mから560mと、約半分になったという。
担当者は「今後本格的な整備を進める中で、右折レーンの設置も行っていくことになると思う。今回の工区はもちろん、登戸方面でまだ着手できていない工区も早めに事業展開していきたい」と今後について語った。
世田谷町田線は、世田谷区三軒茶屋から町田市中町を結ぶ幹線道路。川崎市内では、多摩区の多摩水道橋から町田市の市境まで、約9Km続いている。同交差点は、現在用地取得が進められている「上麻生II期工区」内に位置しており、本格的な整備は今後行われていく予定。
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