麻生警察署(玉置敏也署長)は12月18日、東急バス(株)虹が丘営業所、隣接する横浜市青葉区の青葉警察署(鎌田純署長)と合同で、バス車内での傷害事件を想定した緊急配備訓練を実施した。凶悪事件の増加を受け、3者の連携を強化していくことがねらい。訓練では、犯人を認識してから被疑者を逮捕するまでの一連の流れを確認した。
全国的に公共交通機関内での凶悪事件が増加していることを受け、麻生署が企画した訓練。隣接する青葉区で10月に強盗殺人事件が発生したこと、東急バスの運行区間には、両区を結ぶ路線があることから、3者間で連携を強化しようと初めて行われた。
重要事件の発生時に、犯人の早期検挙などを目的に実施される緊急配備。今回の訓練は、あざみ野駅(青葉区)から同営業所へ向かうルートの中で、バス内に刃物所持者が乗車、他の乗客を切りつける事件の発生を想定し、実際にバスを走行させて本番さながらに行われた。
運転手が非常通報ボタンを押し、同営業所を経由して110番通報がされると、神奈川県警本部の通信指令課から、実際の無線で両署に緊急配備が発令。訓練に参加していた各署員が白バイやパトカーで現場に駆け付け、検問の実施や被疑者の逮捕など、一連の流れを約30分かけて行った。運転手を務めた同営業所の西村勇介さんは「体験することでいざという時に少しでも冷静になれると思うので、今回の経験を大切にしたい」と振り返った。
「防御に徹して」
訓練の後は、麻生署地域課の五十嵐健警部補が、同社の職員に向けて講話。「まずは運転手の身を守ることが大切。攻めると不意をつかれて危ないので、防御に徹してほしい。あとは迅速に非常通報を。110番さえ早ければ、我々が必ず守りにいく」と力強く訴えた。
同課の諏訪修司警部は「警察としても各事業所、各署との連携は課題の一つ。いざという時には経験の差が出てくる。今後の備えになれば」と語った。
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