川崎駅前の地下街「川崎アゼリア」の地下駐車場に通じる階段に、視覚障がい者が安全に歩行できるように警告ブロック(点字ブロック)が設置された。視覚障害者団体から川崎市議会に請願が出ていたもので、3月末、地下駐車場へ向かう階段9カ所で工事が完了した。
「川崎アゼリア」は、市などが出資する川崎アゼリア(株)が運営する広さ約5万6400平方メートル、約150店舗が軒を連ねる地下商店街。JR川崎駅から市役所方面へのルートでもあり、平日でものべ約27万人の往来がある。
しかし、構内にほとんど点字ブロックが整備されておらず、川崎市視覚障害者福祉協会はかねて同社に「点字ブロックが点在するだけで、つながっていない」と指摘の上、JR川崎駅や市役所への主要な動線をつなぐ誘導ブロックの設置を求めてきた。また、地下駐車場へ降りる階段手前に警告ブロックがなかったため、視覚障害者が階段踊り場まで転落する事故もあった。
協会は昨年10月に川崎市議会に「アゼリア地下街の点字ブロック等の整備に関する請願」を提出。全会一致で採択された。これを受けて、市側も点字ブロック整備を支援する「整備負担金」2100万円を2025年度予算に計上。同社は「緊急性が高い」との判断から、まず商店街フロアから地下駐車場に降りる階段の手前9カ所に警告ブロックを設置した。
同社の担当者は、「今後は市役所やJR、京浜急行の川崎駅をつなぐ点字ブロックの設置について、視覚障がい当事者の方々の意見を取り入れながら検討を続けていく」と話している。
![]() 点字ブロックが点在するアゼリア構内
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