生田浄水場用地を活用しようと、川崎市は生田配水池に遊歩道や展望広場を整備。地元住民らに8月25日、お披露目された。隣接する「生田ふれあいの森」につながる歩道が新設され、小田急沿線や周辺の新たな散策スポットとして期待が寄せられている。
2013年策定の「生田浄水場用地の有効利用に関する基本計画」により、市は配水池内の施設維持管理用の通路を舗装して拡幅。災害等の断水時、給水タンク車への注水地点になる休憩スペースのほか、各所にフェンスや街灯を新設。散策路から高台の展望広場にかけて、ソメイヨシノやヤマザクラなどを新たに32本植栽している。市上下水道局の担当者は「遊歩道で自然に親しんでもらうとともに、水道施設への認識を少しでも持ってもらえれば」と話す。
市建設緑政局が管理する「生田ふれあいの森」に新たな散策路が整備されれば、小田急線の読売ランド前駅と向ヶ丘遊園駅を結ぶ約6・5キロの「東生田自然遊歩道」の回遊性がより高まる見通しで、今後の整備に期待がかかる。
太陽光発電で二酸化炭素削減
「川崎市水道事業の再構築計画」による、生田配水池の耐震化など更新工事が3月末で完了したのに伴い、空き地だった配水池上部を活用した、1千キロワット規模の太陽光発電事業が今年度から開始。ティー・エス・ビー(株)(調布市)との共同事業として20年間、売電を行う。約4千枚の太陽電池を持つ同設備の電力量は、一般家庭270世帯分の年間使用量に相当。二酸化炭素の排出を年間約500トン削減できる見通しだ。
25日には、市職員らにより整備内容や設備について説明が行われ、近隣住民らが大勢訪れた。菅馬場から来た高橋正彦さん(74)、落合早苗さん(75)は「今まで木が生い茂っていたので、ここ(展望台)から遠くの街並みは見えなかった。展望台が新しくできたことで、この場所が多摩区の新しい名所になるのでは」と話していた。
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