市政報告 食の安全・安心守る体制を 川崎市議会議員 自民党 ひろた健一
高温多湿な環境で食中毒の発生しやすい時期になりました。市内では昨年度、13件の食中毒が発生しました。その原因はアニサキスが5件、カンピロバクターが3件、サルモネラが2件、その他ウエルシュ菌等が3件。合計患者数は202人でした。最近では先月、麻生区内の飲食店で5人が下痢・腹痛等の症状を訴え、カンピロバクターによる食中毒であることが判明しました。これから秋口までは特に注意が必要です。
食品を扱う飲食店・事業所においては細心の注意を払い、安全な食品を市民に提供しておりますが、食中毒が発生すると今までの信用を失ってしまいます。食中毒予防のため、川崎市では保健所の食品衛生監視員が飲食店等に対し監視・指導を行っています。また、市食品衛生協会に委託し、食品衛生指導員による食品営業施設への巡回指導や、食品衛生責任者実務講習会などを行っています。
啓発活動としては広報掲示板や市バスでの広告のほか、かわさきFMおよびアゼリアの市広報コーナー等を活用して食中毒防止を訴えています。さらに、食品衛生協会と連携した食中毒予防の街頭キャンペーンを行うとともに、食品の製造工程を衛生的に管理するための手法「HACCP」の普及を推進。公益社団法人日本食品衛生協会認定の手洗いマイスターによる衛生的な手洗い指導の開催も支援しています。
中学校給食の地産地消
市農業委員会が今月19日から新体制となり、活動環境の充実が期待されます。農地の利用・維持保全施策について福田紀彦市長は「都市農地は農業生産だけでなく、緑地、環境、防災、教育等の多面的な機能を有する貴重な財産として後世に残していくべき」とコメントしました。
教育面では、今年中に市内全校で始まる中学校給食において「地産地消」の取組が進められます。今年3月に改訂された第4期川崎市食育推進計画では、中学校における食育の目標のひとつに「『食』に関する指導等を通じて、地域への『愛着』と『理解』を深め、生産者等への『感謝』の心を育む」と記載されました。これに準じて、市内産の農産物を中学校給食の統一献立で使用するなど「地産地消」を推進していきます。
食の安全性への意識が高まる中で、市内の農業者は新鮮で安全・安心な農産物の供給を行っています。生産者と消費者の距離が近い都市農業の強みを生かした「地産地消」に今後も注視してまいります。
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11月8日