地元野菜を使った調味料の研究開発を、明治大学農学部(東三田)食料環境政策学科の本所ゼミが今春から開始した。生田緑地そばの体験型仮想集落「トカイナカヴィレッジ 松本傳左衛門農園」(東生田)を拠点に、明治6年創業の正田醤油(株)(群馬県)の協力を得ながら開発を進めていく。
同大学専任講師の本所靖博氏のゼミでは、川崎の都市農業を舞台に、社会科学の視点から「農家めし」の研究やマルシェへの参加など、実践的なテーマで活動を続けている。今回、正田醤油が国産原料にこだわって展開する「文右衛門蔵」ブランドの「未来につながる食卓」というコンセプトに本所氏らが共感し、協働プロジェクトが決まった。同ブランド統括マネージャーの吉川雅夫氏は「学生に伝統の調味料や技術を学んでもらい、次世代につないでほしい。すごく期待している」と語る。
「みらいにつなぐ調味料開発」と題した同プロジェクトの主な活動は【1】伝統調味料の研究学習【2】地元野菜での加工品の研究試作【3】加工品の販売促進マーケティング実践。使用する野菜と試作場所は松本傳左衛門農園が提供し、試作品は同ゼミが参加する催しで試供・販売していく。同農園の西山雅也氏は「故郷観を後世につなぐ場として、協力していきたい」と話す。
学生らは4月に正田醤油本社を視察し、5月には農作業を実施。まずは管理や加工がしやすいハーブを育て、試作を重ねながら方向性を決めていく。同ゼミで3年生の尾崎萌子さんは「ハーブの種類の違いを商品開発にも生かせたら」、徳島あいかさんは「学生にしかできない商品を作りたい」と意気込む。本所氏は「いろんなことにチャレンジしてくれる子たち。社会的課題に関心のある大人と一緒に、思い切ってやってもらいたい」と思いを語った。
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