西日本豪雨で土砂崩れなどの被害を受けた広島県坂町を支援しようと、川崎市は9日から職員を派遣。7月11日から14日にかけての第2陣は各区の危機管理担当が1人ずつ、7人が現地入りした。避難所運営にあたり、現在も支援活動が続いている。
今回の派遣は広域・大規模災害時の指定都市市長会の行動計画による、「対口(たいこう)支援」として要請を受けて実施。被災した県や町と連携し、避難所運営や罹災(りさい)証明書の発行、市民相談の対応などを担う応援人員の確保と、効率的な配置が主な目的だ。
川崎市では9日と10日に現地入りした危機管理室職員に続き、第2陣、3陣(14日〜17日)、4陣(17日〜20日)として各区職員らが交代制で業務にあたっている。
広島県災害対策本部によると、16日時点で坂町の被害状況は死者16人、1人が行方不明。住家については全壊50件、半壊が100件にのぼるという。2年前の熊本地震でも避難所支援に携わった、多摩区危機管理担当は「常備薬を持たずに避難してきた人のために医療衛生本部と連絡を取ったり、病院搬送のための移動手段の車を確保するなど、後方支援を必要とする避難者は多い」と説明する。
災害時、正確な情報収集を
東生田1丁目で土砂流出が発生した昨年10月21日から22日の豪雨では、石原水位観測所(調布市)による多摩川の水位が「はん濫危険水位」に迫る約4・8メートルに達し、川崎市は土砂災害警戒区域に避難勧告を発令。勧告は消防署の広報車による巡回をはじめ、テレビやラジオ、市の防災サイトを通じて発信され、多摩区では48人が避難所を利用した。区危機管理担当は「避難所には職員が滞在し、物資や無線の備えがある」とし、「避難勧告や指示の意味を正しく理解し、いざという時に正確な情報を入手できるよう、何をチェックするか決めておいてほしい」と呼びかけている。
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