多摩区の春の一大イベントで、毎年4月の第1日曜日に開催される宿河原の「桜まつり」。主催する宿河原堤桜保存会は3月3日、新型コロナウイルス感染症拡大防止に配慮し、今年の開催中止を決定した。
例年、宿河原八幡宮を中心にパレードやよさこいなど、多くの人でにぎわう桜まつり。今年は4月5日、「第46回」として行う予定だった。開催自粛は2011年、東日本大震災のとき以来。夜間に花見客が集まることから、提灯(ちょうちん)の飾り付けも行わないという。
桜並木の景観保持に努める同保存会では、今春に向けて沿川の雑木を伐採。木が枯れたり台風で倒れたりするため、2月16日には新たに16本の苗木を植栽した。関山泰司会長は「他地域のイベントも中止と聞き、桜まつりの自粛はやむを得ない」と説明。清掃活動等に取り組む「二ヶ領用水宿河原堀を愛する会」の関山武男会長は、「開花予想は15日と出ている。中止でも、桜が咲けば皆見に来る」と話す。
このほか、4月4日に行う予定だった市緑化センターの「春の緑化フェア&さくらマルシェ」は中止、二ヶ領せせらぎ館の「第16回多摩川桜のコンサート」は来年3月に延期。登戸の「台和桜まつり」(4月5日)も、3月6日時点で中止を決めた。実行委員会の木澤静雄委員長は「こんなときだからこそ本当はやりたかった。来年は開催したい」と思いを話す。
市、自粛期間31日まで延長
川崎市は今月6日、市主催イベントの自粛期間について、当初の「3月15日まで」から「3月31日まで」の34日間に延長することを発表。「国による緊急事態宣言が発せられた場合にはこの限りではない」とし、対応方針を示している。市立図書館の利用制限も、31日までに延長された(9日時点)。
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