20年以上にわたって切り絵作品を手掛けてきた長沢在住の青木幸夫さん(72)が、大山街道ふるさと館(高津区溝口)で個展を開いている。その名も「最初で最後の?個展〜趣味の切り絵展」。6年前から同館でミニ企画展を続けてきた青木さんが、集大成として約160点を出展している。
「趣味の切り絵作家」と称し、独学で作品作りに取り組んできた青木さん。赤坂から巡り歩いた大山街道の街並みや、美術館で目にした国宝帝釈天騎象像、影向寺のイチョウなど、「実際に見て感動したもの」を題材にする。1作品の制作期間は数週間。7、8色を重ねて表現していく。青木さんは「一挙に展示するのは初めて。楽しんでもらえたら」と、今回の作品展への思いを語る。
知人の遺作展意欲かきたて
青木さんが切り絵に出会ったのは23年ほど前、亡くなった知人の遺作展でのこと。作品に感動したと同時に、「自分ならこうするな」と、創作意欲が芽生えたという。画用紙と糊を購入し、すぐに制作に没頭。市立中学の教員として働いていた当時、仕事後の数時間を活動に充てていた。
作品に使う紙は行きつけの画材専門店のほか、旅先で見つけては購入。自宅には常に100色ほどの画用紙や和紙が置かれている。画用紙の線の強さと和紙の柔らかな表現のバランス、糊の調合など全て独学。「人に習うのは不得手で」と、紙の色合いや風合いを生かし、着色はせずに独自の世界観を作り上げる。
大山街道ふるさと館での個展は8月16日(日)まで、入場無料。時間は午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。
問合せは同館【電話】044・813・4705。
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