昨年9月に閉店したダイエー向ヶ丘店(登戸)の敷地に集合住宅と商業施設を新設する計画が、先月公表された。事業主の野村不動産(東京都新宿区)が川崎市に提出した環境影響評価の準備書によると、約1万1588平方メートルの計画地に地上6階の集合住宅と地上3階の商業施設を構想。工事期間は約2年9カ月を予定しており、地域との協議や検討を進めている。
開発の名称は「(仮称)向ヶ丘遊園集合住宅・商業施設計画」。向ヶ丘遊園駅南側で川崎府中線(府中街道)の北側に位置する、大手スーパーの旧ダイエー向ヶ丘店の老朽化による売却を経緯とする。計画では、同敷地で解体工事後に商業施設1棟と集合住宅1棟を新設し、売却・分譲を予定している。
敷地面積約5654平方メートルの商業施設では、スーパーや飲食・物販店などを計画。集合住宅の設計施工は長谷工コーポレーション(東京都港区)が手がけ、敷地面積約5578平方メートルに高さ約19・2メートル、163戸を計画している(敷地面積は提供公園を除く)。
野村不動産は準備書で「集会室、提供公園、緑化地、駐車場等を整備するとともに環境への取り組みを行い、生活利便性を保ちながら良好な住環境の形成を図ることを目的とする」としている。
まち活性化に期待
計画を受け、地元の民家園通り商店会・岩野正行顧問は「集客力のある大きなテナントや飲食店が出店することで、人通りが増え、地域の活性化につながれば」と期待を寄せる。登戸南町会の嘉弓三男会長は「ダイエーが閉店したことで、買い物難民が増えたという声もある。ショッピングモールのような施設ができて、まちがにぎわうのはありがたい」とし、「商店街側の道路は狭いので、工事車両の通行などを安全に進めてもらえたら」と思いを話す。
川崎市の条例に基づく同計画の環境影響評価の準備書と要約書は、5月7日まで公開中。多摩区役所や生田出張所のほか、市サイト(環境評価室)でも閲覧できる。
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