登戸土地区画整理事業が進行する、向ヶ丘遊園駅北口・区役所通り登栄会商店街の一帯。同地区の展望を権利者と商店、川崎市で話し合う「まちづくり検討会」は今春、区役所通りの将来像を示す方針案を作成。安心や楽しみ、活気を掲げたこの素案には、車両の一方通行化による歩道の確保を盛り込む。
検討会は土地所有者や借地権者ら関係権利者と、関係者から推薦された一部テナントを対象に、昨年8月に発足。区画整理による向ヶ丘遊園駅・北口駅前広場や区役所通りの工事、集団移転を前に、まちの将来像を対外的にもアピールしようと協議を重ねてきた。
これまで全体会3回のほか、有志メンバー十数人でより具体的に話し合うワーキンググループを4回実施。その結果、現在は一般車のほかバスやタクシーが行き交う区役所通りを一方通行にし、歩道空間を確保する検討案が示された。
同案では車道面と歩道面の段差をなくして境にボラード(車止め)を立て、無電柱化を提案。幅員を確保した歩道にベンチや植栽、レトロな雰囲気を演出する商店街灯を設けたいとしている。検討会に参加する、区役所通り登栄会商店街振興組合の三平雅美理事長は「交通量が減ることで、気楽にのんびり買い物できる憩いの通りになれば」と期待を寄せる。一方、「車で移動する車いす利用者や、配送業者が一時停車できる車寄せスペースを要望している」とも付け加える。
登戸区画整理事務所が昨秋実施した、区役所通りの道路形態に関する権利者向けアンケート調査によると、一方通行化は16人が賛成、相互通行と「どちらとも言えない」がそれぞれ5人。無電柱化は約85%が賛成だった。中間報告された方針案を踏まえ、検討会は夏ごろをめどに全体会を開催。今年度中には方針を固める予定だ。
同事務所によれば、区役所通りの道路整備は現在、道路築造工事に向けた準備が進行中。2022年度に本格的な整備に着手し、翌年度には暫定整備を完了するとしている。検討会の方針案が示す将来像イメージに向けた本整備は、24年度以降になる見通し。
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