2年前に多摩川で捕獲され、現在は二ヶ領せせらぎ館(宿河原)の水槽で飼育されている黄金色のナマズ「たまずん」。先月、明治大学農学部生命科学科(生田キャンパス)の学生が、たまずんの行動を1週間・24時間にわたり赤外線カメラで観察した。この研究結果を6月30日まで、同館内で展示している。
たまずんの行動を調査したのは、動物生理学研究室(中村孝博教授)4年の林泰弘さんと3年の中田稜士さん、渡邊裕有子さん。ナマズを研究対象としている同研究室は今年2月、せせらぎ館の運営を担うNPO法人多摩川エコミュージアムからの依頼で同館を視察。ナマズの飼育方法について林さんと当時4年の櫛渕陽央さんがアドバイスし、3月には同NPOメンバーが研究室を訪ねるなど交流してきた。
林さんらは今回、5月10日から16日までのたまずんの行動を記録。録画映像で水槽内の筒から出た回数を数え、夜間に激しく動いていることなどが分かった。展示では写真やグラフを使い、子どもにもわかりやすく解説。林さんは「研究室の小さいナマズに比べ(体長約70センチの)たまずんは暴れるというよりゆっくり。同じくらいの大きさのナマズとの行動の違いも調べてみたい」、中田さんは「いい勉強になった。結果を視覚化することで、あまり身近じゃない人にも伝われば」とそれぞれ語った。
同NPOでは夏に向けて、夜間に動くたまずんの動画配信や子ども向けの企画を検討している。学生との連絡役を担う流田克己さんは「子どもたちや(水槽購入時の)寄付者にも見せたい。研究を続けてもらえたら」と期待。飼育を担当してきた堀井順子さんは「たまずんの健康管理についてこれからも教えてほしい」と話していた。
多摩区・麻生区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|