多摩区制50周年を記念した公募事業企画として、生田緑地や共生社会をテーマにした連続講座が11月12日から始まる。進行役は東生田在住で田園調布学園大学准教授の和(かのう)秀俊さん(49)。日本民家園や岡本太郎美術館、戸隠不動尊跡地など緑地内の各資源を通じて、地域福祉の源流に全7回の講座で迫る。
区制50周年記念事業実行委員会の審査を経て、公募事業企画に選ばれた同講座。「生田緑地から辿(たど)る地域福祉の源流〜多摩区から発信する地域共生社会〜」と題し、来年3月まで7回にわたり開講する。緑地内の各施設が主な会場で、ゲスト講師なども計画する。
和さんは昨夏、東京パラリンピック関連の聖火イベントに参加。多摩区代表として日本民家園で採火者を務めたことが、連続講座のきっかけに。「日本人が大切にしてきたことを積み重ねた先に、地域福祉がある。自然も含めた社会資源から発信し、源流を感じてもらえれば」と構想する。
講座では第1回で、多摩区発の地域共生社会モデルとして生田緑地の可能性を考察。市民団体や大学、行政らで組織する生田緑地マネジメント会議の松岡嘉代子会長(75)を招いて話を聞く。松岡会長は「福祉という視点からとても興味深い講座。見て聞いて、体で感じてほしい」と思いを込める。
第6回は、和さんが「太郎なくして私の人生はない」と表現する岡本太郎が題材。「縄文土器の美を見出した太郎さん。私の地域福祉の原点にもそういうところにある」と、同美術館で「日本的なもの」を探る。3月の最終回では意見を交わし、「地に足を着け、今後の生田緑地を共に考えていく」としている。
各講座では和研究室の学生が動画を撮影。和さんが代表を務める福祉デザインLabや研究室のサイト、SNSで情報発信する予定だ。対象は高校生以上で定員各15人。原則全7回参加、各回のみも可。各回500円。問合せはメール(fukushi.design.lab@gmail.com)。詳細区サイト。
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