ゆったりとした音楽に合わせて手足を動かしたり体をひねったり。メインのストレッチ体操をはじめ、筋力や体幹を鍛える簡単なトレーニング、脳を鍛える指先の運動にフォークダンス―。上はもうすぐ90歳、下は60歳、平均年齢70歳代後半の「いきいきシニア」が、笑顔で楽しく体力維持に励んでいる。
多摩市民館を拠点に活動している市民グループ「ヘルシー&ビューティークラブ」は、9月で発足から37年を迎える。1986年に同館が主催した成人学校のストレッチ体操講座が終了した後、参加者同士でグループを結成。以来、会員の健康維持と相互の親睦を図り、同館の改修時は近隣の民間施設に協力を仰ぎ、コロナ禍には時間と人数を分散しサーキュレーターを増台して困難を乗り越え、毎週火曜日の午前中、ほぼ休むことなく継続してきた。現在会員は約30人。男性も2人加入。発足当時のメンバーも6人いる。
「生活の一部」
「長く続いているのは皆さんの努力の賜物。運動ができる人も苦手な人も、メンバーが生き生きして、和気あいあいと活動しているのが自慢」と話すのは発足時から代表を務める原島美智子さん(83)。同じく最初から在籍する上原ミヨさん(82)は、「継続は力。だから元気でいられるのかな。友人もたくさんいるし、もう生活の一部」と微笑む。上原さんはこの日も菅北浦から自転車で通ってきたという。
講師にも恵まれた。発足当初から長きにわたりメンバーに寄り添い指導にあたってきた西本真寿美さんから引き継ぎ、現在レッスンを受け持っているエアロビクス・キッズダンスインストラクターの橋本智子さんとも、もう20年来の付き合いだ。「いつまでも体を動かし、健康を維持してもらえるようメニューを工夫している」と語る講師とメンバーが笑顔で会話を交わす、微笑ましい光景が展開されている。
コロナ禍前は旅行や懇親会なども行い、親睦を深めていた。原島さんは「ここは地域コミュニティーにもなっている。体も心もほぐせる場所。シニアにはそういうものが必要だと思う。40年を目指して、これからも頑張っていきたい。入会ご希望の方も、いつでも大歓迎」と話している。
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