神奈川県中学校駅伝大会が11月2日に横浜市で行われ、男子の部で白鳥中学校(麻生区)、女子の部で中野島中学校(多摩区)がそれぞれ4位に入賞した。両校は、4位までに与えられる第33回関東中学校駅伝競走大会の出場権を獲得。12月1日(日)に山梨県で行われる同大会に挑む。
数cm差で勝利掴む
毎年、関東大会への出場を目指しながらも、力が及ばなかった白鳥中学校。今年は実力のあるメンバーが揃い、55分31秒の記録で58校中4位の成績を収めた。
当日は雨が降り、地面が滑る悪条件の中、1区の鈴木颯仁さん(2年)がスタート。奮闘ながらも21位と出遅れてしまったが、2区では部長の森田正貴さん(3年)が区間1位の快走を見せ、8位まで押し上げた。2年生の田中晴さん、岩田洸一朗さん、須崎舜勝さんが安定したペースで走り切り、たすきはアンカーの6区・長谷川皓平さん(3年)のもとへ。1人、2人とライバルを抜き、ラストスパートは強豪・塚越中と競りながら同時にゴール。胸を突き出して数cmの差で勝利を掴み、関東への出場権を得た。長谷川さんは「ラスト1000mで加速するという戦法をしっかり決めきれた」と勝因を語る。森田さんは「関東はずっと目標にしてきた大会。初出場初入賞を目指し頑張りたい」と力強く意気込んだ。
粒ぞろいだった今年は普段の練習に加え、月に2〜3回多摩市陸上競技場でのタイムトライアルを実施。継続的に記録の推移や振り返りを行い、力をつけてきた。顧問の飯田実輝教諭は「黙々と練習をして後輩に背中で語る子たちが集まった。今までやってきたことを信じ、ゴールまで走り切ってほしい」とエールを送った。
強い絆でたすきつなぐ
市大会を連覇し、「関東出場」を目標に掲げて県に臨んだ中野島中学校。1区・渡邉茉紘さん(2年)の力走を受けた2区・鈴木蕗子さん(2年)が圧巻の走りを見せ、3区の上原彩芽さん(3年)、4区の志村璃歩さん(2年)とたすきをつないだ。13位で飛び出したアンカーの5区・新井璃桜さん(3年)は、区間1位の快走で9人抜き。4位で関東への切符を掴んだ。「強い気持ちで最初から飛ばした。無我夢中で、何位でゴールしたのかわからなかった」と新井さん。駆け寄った仲間や教員の笑顔で結果を知った。
出場メンバーの5人は陸上部とバスケ部の混成チーム。9月からほぼ毎日練習に励んできた。鈴木さんが「1区の茉紘(渡邉さん)が一生懸命走ってきてくれたので頑張れた」と話せば、「フッキー(鈴木さん)が順位を上げてきたので私も頑張ろうと思った」と上原さん。志村さんは「走り終えてみんなで泣きながらりおちゃん(新井さん)を信じて応援した」と語り、新井さんはその思いに応えた。揃いの防寒着の背には「絆」の文字。「仲の良さ」がチームの強さの秘訣だ。上原さんと新井さんの3年生二人は関東がラストラン。後輩の渡邉さんは「このメンバーで臨む最後の機会。全力を出す」と健闘を誓う。目標は15位以内。一人一人が仲間のため、全力を尽くす。
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