今春、多摩区老人クラブ連合会の会長に着任した 岡本 次郎さん 宿河原在住 81歳
遊び心と、創造力を
○…昨年10月、山崎雅彦前会長が他界。右も左もわからない中、半年にわたって代役を担ってきた。先月、会長として再始動。区内60クラブ、3500人の会員と向き合う。「行政や地域との関係づくりはこれから。行事もできない状況が続くが、皆の力を借りてやるべきことを考えたい」。全国の老人クラブが掲げる「健康・友愛・奉仕」の方針を胸に、アイデアを出し、協力を募る。
○…老人クラブに足を踏み入れたのは12年前。「退職して1年。ふらふらしててもしょうがない」と、宿河原第二長生会に入った。同世代との活動は楽しく、2年ほどで会長に。稲田地区の活動に携わると、旅行の企画に力を入れた。「マンネリ化してはいけない。少しずつ新しいことを取り入れて」と、美味しい食事処を見つけては旅行会社に提案。行く先々で土産をつけるよう交渉もした。「次はどこに連れて行ってくれるんですかと言われるのがうれしい」と顔がほころぶ。
○…品川で生まれ育ち、終戦を迎えた。「空襲が来るからと家族で夜中に逃げた。自宅隣に焼夷弾が落とされ、うちも全焼した」と、幼い日の記憶をたどる。高3の終わり、兄の仕事の関係で武蔵小杉に越し、食料品の包装容器製造会社に就職。定年まで勤め上げ、その後も国内外で技術指導にあたった。一男一女に、3人の孫は高校、大学、社会人。祖父として成長を見つめる。
○…二ヶ領用水そばに居を構えて35年。町会や宿河原堀を愛する会でも活動してきた。趣味の一つは折り紙細工。集めたチラシを使って黙々と手を動かし、凝った箱やくす玉を作り上げる。「ボケ防止のため。地域の子どもたちに配ると喜んでもらえる」。思いを形に、行動に移す。「口下手だから」と微笑んだ。
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11月22日