第18回統一地方選挙が4月12日に投開票され、中原区は、県議選では川本学氏(自民党・新人)、市議選では原典之氏(自民党・現職)がそれぞれトップ当選を果たした。
県議選
3議席を5人の候補が争った県議選では、新人の川本氏が2万8101票を獲得し、トップ当選を果たした。残り2議席は、現職で民主党の滝田孝徳氏が4選を決め、新人で共産党の君嶋千佳子氏が初当選した。無所属で前職の徳安久是氏、維新の党で現職の日浦和明氏は涙を呑んだ。
約8000票の差をつけて初当選した川本氏は選挙戦を振り返り、「現職と前職含む5人が臨む中、非常に厳しい戦いだった。政権与党としての責任と、周囲の支えがあって何とか勝つことができた。故田島信二県議の意志を継ぎ、残された仕事を全うしていきたい」と話した。議員としてまず取り組みたいことには、「人口増の中原区で治安対策や防災・減災にも力を入れていきたい。また、武蔵小杉駅から尻手駅までの南武線の連続立体交差事業も進めたい」とした。
また、初当選の君嶋氏は「手応えはあったので落ち着いていられた。自治体が県民の暮らしを支える県政への転換、そして平和憲法を守ることを優先していきたい」と意気込みを語った。
市議選
10議席に16人の候補が立ち激戦となった市議選。当選確定の発表が日をまたぎ、中原区は市内で最ももつれた選挙区となった。
混戦の中、トップ当選を果たしたのは1万294票を獲得した原氏。現職では自民党の松原成文氏、共産党の市古映美氏、民主党の押本吉司氏、公明党の川島雅裕氏、共産党の大庭裕子氏、公明党の吉岡俊祐氏が再選を果たした。新人では自民党の末永直氏、無所属の重冨達也氏、民主党の松井孝至氏が票を伸ばし、初当選した。
一方、現職では維新の党の松川正二郎氏、民主党の潮田智信氏が落選。新人の小野寺義明氏、無所属の川村豊氏、日本を元気にする会の小林高行氏、無所属の荒居義次氏は及ばなかった。
2期目をトップ当選で飾った原氏は「トップ当選は想像していなかった。1万票超の期待とともに、その重みを感じている。これまでの4年間、取り組んできたことを継続していくためにも、地域の人の要望・意見を聞きながら邁進したい。また、消防団員の立場からも引き続き、防災などにも力を注いでいきたい」と意欲を燃やす。また、「44%の低投票率は課題。議員自ら関心を持ってもらう努力をする必要がある」と課題も口にした。
過去最低の投票率
県議・市議選ともにマイナス
また、初当選した末永氏は初の選挙戦を振り返り「ボランティアや地元の方のご協力をいただき、悔いのない選挙戦ができた。まずは家庭教育を推進する『家庭教育支援条例』の制定、武蔵小杉駅〜井田病院間のコミュニティバスの充実に向けて取り組んでいきたい」と語る。
重冨氏は「選んでいただいたので、選挙公約をしっかりと実行したいと思う。そのためにも、共に活動できる仲間を募っていきたい。活動に関しては、政務活動費を受け取らず、議員報酬の中から毎月同等分を活動費にあて、使い道もホームページで公開していきたい」と意気込みを話す。
松井氏は「準備期間を含め、地域の方々をはじめ多くの人にお世話になった。東正則市議の後をしっかりと受け継ぎ、子育て支援、高齢者支援、働く人たちのための施策の実現に取り組みたい」と意欲を燃やす。
なお、今回の当選者の平均年齢は45・9歳。現職の平均年齢52・5歳より6・6歳若返り、市内でも最も若い区となった。
投票率の低下止まらず
川崎市選挙管理委員会によると中原区の投票率は、県議選が43・98%で前回より4・13ポイント減、市議選が44・22%で前回より3・87ポイント減で、前回よりさらに投票率は低下。県議選、市議選ともに過去40年で最低となった。
川崎市全体では、県議選が42・33%で3・69ポイント減、市議選が41・98%で前回より4・13ポイント減。前回同様に市内では県議、市議選ともに、中原区は麻生区に次いで2番目に高かった。
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