川崎市は2月12日、最大規模の降雨時に浸水する区域と深さを示す「内水ハザードマップ」を公表した。中原区では面積の約2割の浸水が予測され、これまでに浸水したことがない区域も表示。危険な区域のほか、避難方法や日頃の備えなどの情報も集約した。
今回のマップは、想定しうる最大規模の降雨量、1時間に153ミリで作成し、浸水の深さを色別で表示。道路冠水の10センチ以上20センチ未満から、1階の軒下以上となる2メートル以上までを5段階で表した。
区内で10センチ以上の浸水域の割合は区全体の面積に対し、18・9%。特に宮内排水樋管、等々力緑地、上丸子山王町2丁目付近で床上浸水相当の1〜2メートルの浸水を予測している。このほか、高津区との区境に流れる江川付近でも、50センチから1メートルの浸水が予想されている。
マップには、浸水時の避難情報や日頃の備えについても記載。ゴミや落ち葉が詰まらないよう、雨水が集まる側溝や雨水ますに物を置かないことや、清掃の協力を呼びかけている。各区役所などで配布されるほか、電子版を上下水道局ウェブサイトで確認でき、今年6月には縮小版の全戸配布を予定している。
内水とは内水氾濫とも呼ばれ、下水道の排水能力を超える雨が降った場合などにマンホールや下水路などから雨水があふれ、浸水する現象のこと。一昨年、区内に被害をもたらした令和元年東日本台風(台風19号)も内水が発生していた。
今回作成された「内水ハザードマップ」は、2018年に改定された「洪水ハザードマップ」とは浸水の深さや範囲が大きく異なる。
市担当者は「153ミリの雨はなかなか降るものではないが、多摩川の水位が上昇すれば内水氾濫の危険は高まる。事前に備えるために洪水ハザードマップと合わせて、自分の家がどのような場所にあるのか把握し、避難方法を確認してほしい」と話した。
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