等々力陸上競技場に、昨シーズンで現役を引退した元川崎フロンターレの中村憲剛さんのモニュメントを設置する計画が持ち上がった。市内若手経済人らでつくる一般社団法人川崎青年会議所(=川崎JC/新井文人理事長)を中心に、6月中にも委員会を発足。クラウドファンディング(CF)などを活用し、年内の完成を目指す。
設置計画は、中村さんを講師に招いた5月17日の講演会で発表された。18年間川崎一筋でプレーした「川崎のバンディエラ(イタリア語で象徴)」と称される中村さんのモニュメントの設置は、「市民やサポーターからも声が上がっている」と新井理事長。「バンディエラモニュメントプロジェクト」と銘打ち、サポーターをはじめ経済やスポーツなどの各団体と連携し進めるという。試合がない時でも足を運んでもらえるようなスポットを構想に描く新井理事長は、「創立70周年の川崎JCが培ってきた知見や人材を生かし、市民やサポーター、各団体の受け皿として役割を担えたら」と話す。
Jリーガーのモニュメントは、鹿島アントラーズで活躍したジーコさんの像などが知られる。川崎JCは今回、中村さんをキャラクター化したモニュメントをイメージ。等々力陸上競技場への常設に向け、川崎市と協議を進めているという。制作費は500万〜1000万円を見込み、新型コロナの状況を見つつ、少しでも多くの費用を集めていきたいとしている。
突然の発表を受け、中村さんは戸惑いの表情を見せ「まるでフロンターレが演出するようなサプライズ」と苦笑。それでも「自分のモニュメントが生きているうちに造られることに言葉が見つからないが、非常に嬉しく、ありがたい」と喜んだ。
「コロナだからこそ」
中村さんは当日、「レジリエンス〜折れない心への変革」と題し講演。サッカー人生を振り返り、「目の前のことをやり続けることが未来をつくる。運は偶然でなく必然だと思う」と語った。
川崎や企業が元気であり続けるためには、「コロナだから…でなく、コロナだからこそ、という思考で意見を交わすことが大切」と説き、変わらぬ川崎愛をにじませた。
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