東京オリンピックで銀メダルを獲得し、日本中に歓喜をもたらしたバスケットボール女子日本代表。”小さな司令塔”として勝利をけん引した町田瑠唯選手(28)、チーム最多の21得点で準決勝進出に貢献した宮澤夕貴選手(28)、スリーポイントシュートが武器のオコエ桃仁花選手(22)は川崎市を拠点とする富士通レッドウェーブの所属選手だ。今回、町田選手と宮澤選手に東京オリンピックの感想や中原区とのつながり、10月に開幕するリーグ戦について話を聞いた。
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日本バスケ界にとって、オリンピックでのメダル獲得は初の快挙。町田選手は「金メダルを目指してやってきたので決勝で負けたのは悔しいけど、初めてのメダルを獲れたことはうれしい」と話す。宮澤選手のもとへは、地元・横浜市の友人や恩師らから祝福のメッセージが次々に届いたという。宮澤選手は「反響がすごかった」とはにかむ。
オリンピック前は「注目も期待もされていなかった」(町田選手)というバスケ女子。その分、「プレッシャーはなく、結果を残して注目してもらおう」という強い気持ちで臨めたという。
中原区「地域の力感じるまち」
とどろきアリーナなどをホームとする富士通に所属する2人。在籍10年の町田選手はこれまで、多摩川清掃や一日消防署長など地域との交流も盛んに行ってきた。小学校に出向いて指導するふれあいスポーツ教室については、「背の高い選手と一緒に行くので、小さい自分は子どもたちに呼び捨てにされるほど仲良くなれる。後日、試合に来てくれて『るいー』と応援してくれた」と笑顔を見せる。
宮澤選手は今年、ENEOSサンフラワーズから移籍。中原区は「(横浜市で過ごした)中学・高校時代に遠征に来ていた懐かしいまち」としつつ、「武蔵小杉駅前にポスターがたくさん貼ってあって地域の皆さんに応援されているんだと感じた」と話す。
富士通が所属するWリーグのレギュラーシーズンが10月16日に開幕する。宮澤選手は移籍後初めてのシーズン。「スリーポイントは引き続き狙いながら、リバウンドやディフェンスも頑張る。若い選手も多いので引っ張っていけたら」と語る。町田選手は「オリンピックで金メダルという高い目標を掲げてやってきたので、リーグでも優勝を目指したい」と決意。「バスケは得点がたくさん入るので、初めて観戦する人にとっても楽しい競技。応援してくれる皆さんに感謝と元気を届けたい」と語る。
子どもたちへ「とにかく楽しんで」
これから競技を始める子どもたちに向け、「まずはバスケを心から楽しんでほしい。ドリブルの練習は幼い頃から頑張って」と宮澤選手。162cmと小柄ながら世界から注目を浴びる町田選手は「身長が低くても諦めなくていい。工夫して練習してみてほしい。そして何より楽しんで」とエールを送る。
そんな選手らと子どもたちが触れ合える企画として、10月18日(月)に中原区役所主催のオンライントークイベントが開催される。参加者からの質問に選手が答えてくれる。オコエ選手やオリンピック競技の「3×3」に出場した篠崎澪選手(30)も参加予定。
時間は午後7時から8時。対象は市内在住・在学者(大人も可)。事前申込み制で定員80枠(応募者多数の場合は選考)。区ウェブサイトで申し込み受付中。10月11日締切。
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