平間小学校(佐川昌広校長)は、教室内の二酸化炭素(CO2)濃度を計測し、児童への影響を検証する実証実験を始めた。再生可能エネルギー事業を手掛ける(株)UPDATER(以下UP社/大石英司社長)の空気質計測器を使い、閉め切りがちな冬場の室内環境を可視化。児童の健康管理などに生かしたい考えだ。
実験は、UP社から提供された計測器を校内全ての教室に設置し、児童自ら空気の状態を確認。暖房を利用する季節を迎え、CO2濃度が児童の生活や学習面に与える影響を調べ、保護者とも共有する方針という。期間は来年11月までの1年間。佐川校長は「コロナ流行以降、教室の密集状態を心配する保護者も多く、環境面への関心が高まっている。児童も意識することで、当校が取り組むSDGsや脱炭素にも生かせたら」と話す。
昨年の「ジャパンSDGsアワード」で同校が特別賞、UP社が内閣総理大臣賞を受賞した縁から今回の連携が実現。大石社長は「公立小と企業のこうした実験は全国初だと思う。CO2が高いと眠気を催しやすく、濃度1000ppmを超えると感染リスクも高まる。この実験を通し、多くの人に知ってほしい」と思いを込める。
バスケ選手寮にも
同じくSDGsを推進する(株)DeNA川崎ブレイブサンダース(元沢伸夫社長)も、選手寮に計測器を設置するなど実験を後押しする。元沢社長は「感染症対策をはじめ体調管理には選手も敏感になっている。一緒に計測していくことで児童に身近に感じてもらい、スポーツ界にもこの取り組みを広げていけたら」と期待を込める。
同校で11月11日、計測器の寄贈式が行われた。大石社長から計測器を受け取った保健委員会の脇虎大朗さん(小6)は「教室の空気環境を意識し、CO2濃度が高い時には窓を全開にして換気したい。『PM2・5』も測れるというから試してみたい」と話した。
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