川崎市は、新しい移動手段の一つとしてシェアサイクルの本格運用を7月1日から開始する。約2年9カ月かけ行った実証実験の結果から、事業性や有効性が確認できたことから実施となった。今後、自転車を乗り降りするサイクルポートの設置を増やすなど、利便性向上を図る。
シェアサイクルは、24時間利用可能で、市内外問わず同じサイクルポートに自由に返却ができる。利用料金は最初の30分が130円。その後15分ごとに100円がかかるシステム。
本格運用にあたって、市は昨年6月に県内でシェアサイクル事業を展開するオープンストリート(東京都港区)と協定を締結。実証実験で使用してきた市内8エリアにある267のサイクルポートを活用する。利用方法は変わらず、今後さらに公園など公共施設の他に、民間の協力を経て、ポート数の増加を目指す考えだ。
実証実験でニーズ確認
市は2019年3月から、実証実験を開始。当初、多摩区の登戸・向ヶ丘遊園駅周辺と川崎区の殿町・大師河原(川崎区)の2エリアを対象に約2年。21年4月から12月までは、中原区の武蔵小杉駅周辺など、市内6エリアを追加し8エリアに広げて行った。
拡大後は、利用状況が4月から12月にかけ約6割増加。主に駅や周辺商業施設などへの移動に多く使用された。平均すると、利用回数は3万8680回/月で、1日1台あたり1・4回となり、事業性が認められる結果となった。
また、シェアサイクルを利用し始めた理由を聞いた、アンケート調査では、「便利」が約7割、「安い」が約5割など利便性を実感している回答が寄せられた。
武蔵小杉駅周辺エリアには、29のサイクルポートがあり、実証実験期間中は1万399回/月使用された。駅周辺に商業施設があり、駅の利用をはじめ、買い物などを目的をする人が多く利用していた。市は「5年でポート数を2倍にする計画。便利になるよう努めたい」とコメントした。
シェサイクルの詳細は「HELLOCYCLING」のホームページを参照。
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