電車内テロを想定した初の合同訓練が11月28日、武蔵中原駅で行われた。災害発生時に中原消防署、中原警察署、JR旅客鉄道(株)の3機関が速やかに連携し、乗客の避難と負傷者を救出することが目的。
訓練は「JR南武線・川崎方面行きの車両で不審者がガソリンをまいて火をつけ、乗り合わせた乗客数名が負傷した」ことを想定。停車中の車両を使い、3機関から66人が参加した。実践的な訓練で災害時の対応能力の向上を図った。
火災発生と同時にJR職員が119番通報するところから開始した訓練。小田中消防隊が駆け付け、煙が充満する車内に取り残された負傷者役2人を救出した。その後、構内まで引いたホースから放水して消化活動を行い、火災を鎮火。発生から26分後には警察署員が被疑者を確保した。参加者らは本番さながらの真剣な表情で取り組んでいた。
大災害を未然に
中原区内は武蔵小杉駅を中心に南武線や横須賀線など3社5路線が運行。テロ事件が発生した場合には大災害になる可能性があり、消防、警察、鉄道事業者の連携強化が重要になるという。中原消防署の大友正人署長は「昨年実際に起きた小田急線や京王線でのテロのようなことが自分たちの管轄区内で起きる恐れもある。関係機関が普段から力を合わせて地域の防災力の底上げに努めたい」と話した。
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