統一地方選挙の川崎市議会議員選挙、神奈川県議会議員選挙が3月31日(金)告示、4月9日(日)に投開票される。中原区では、市議選は定数10に対し13人、県議選は同3に対し4人が立候補する意向を固めている(3月6日時点)。本紙では立候補予定者に重点政策や訴え等について聞いた。(現職=前回得票数順、前職・元職・新人=五十音順。カッコ内は政党・当選回数)
市議選
市議選で立候補を表明しているのは現職9人、新人4人で、激戦の様相を呈している。
押本吉司氏(立民・3回)は、現場主義・生活者目線で、議会・行財政改革の徹底、物価高騰への緊急経済対策、二児の父として小児医療費や児童手当の拡充と一部負担金・所得制限の撤廃、子育て環境や女性活躍の推進、福祉医療の充実、スポーツ振興も進める。
原典之氏(自民・3回)は、「触れ合いなくしてまちの発展なし」をスローガンに、3期12年の実績を基に、コロナ禍で低迷した生活経済を取り戻し、等々力緑地の再編整備、武蔵小杉駅周辺再開発などに引き続き注力。消防団員の立場から消防力向上に努める。
川島雅裕氏(公明・3回)は、誰一人取り残さない市政に向け、SDGsや脱炭素、障害者支援の充実、LGBTカップルのファミリーシップ制度の導入などを推進。健康長寿策や認知症予防、デマンド交通の本格導入や特養老人ホームの申込オンライン化も目指す。
吉沢直美氏(自民・1回)は、「もっと好きな街へ」の思いを込め、子育て・教育、女性の活躍、高齢者に優しくみんなに愛される街づくりを目指す。将来子どもが家族を持ちたいと思えるような街に向け、市民の声に耳を傾け地域課題解決へ全力での実行を誓う。
末永直氏(自民・2回)は、活力ある持続可能な街には少子化対策等による税収の安定確保が必要とし小児医療費の拡充や所得制限撤廃等の子育て支援、インフラ整備による人の流入増を目指す。苅宿と小田中をつなぐ中原区を横断する道路整備の必要性を訴える。
松原成文氏(自民・5回)は、品格のある都市設計と大都市である川崎市の可能性を発揮し明るい未来のある自立した「かわさき」を展望。持続可能な財政運営のため、市が県の機能を有し権限と財源を市に一本化できる「特別自治市制度」の実現を目指す。
重冨達也氏(無所属・2回)は、公営企業の経営改善、学校事務の負担軽減、訪問介護員の処遇改善など、この4年間で取り組んできた成果と実績を踏まえ、公共施設の有効活用、市が出資する地域エネルギー会社の黒字化堅持、補助金の効果測定などを掲げる。
大庭裕子氏(共産・4回)は、「雇用・子育て・困っている方に寄り添って」を信条に、教育や若者の雇用、ジェンダー平等の社会へ非正規シングル女性などの施策を推進。小児医療費は一部負担金をなくし18歳までの無料化、学校給食費の無償化に取り組む。
市古次郎氏(共産・1回)は、地域の声が市政に届いた結果として小児医療費の中学卒業までの拡充、平間駅前や向河原駅前における「賢い踏切」の導入等を挙げ、今後は学校給食費と18歳までの小児医療費完全無償化など「市民の声が響く市政の実現」を訴える。
井藤浩次郎氏(維新・新人)は、子育て経験と経営者目線から、高校までの医療費と授業料、小中学校給食費は所得制限を設けず無償化を掲げる。タワーマンションの建設が進む中、避難所や備蓄等の防災対策での課題解決を進め、安心できる街の実現に取り組む。
井土清貴氏(無所属・新人)は、共働きの会社員で子育て経験をいかし、妊娠・出産・育児・教育の切れ目ない支援を掲げる。介護・介助支援体制の充実、スポーツ振興による地域活性や健康長寿社会へ「市民と一番近い、働く者の代表として川崎の未来へ挑む」。
高橋美里氏(立民・新人)は、3児の母、元川崎市教育委員の経験から、所得制限撤廃等の子育て支援策の充実、学びの選択肢や環境づくり、持続可能な地域コミュニティづくり、大規模災害への備え、ICT技術を活用した優しい行政サービスの実現を掲げる。
三浦恵美氏(維新・新人)は、税理士の立場から市税の使い道、補助金・助成金、無駄な支出等を点検し、流出が続くふるさと納税は返礼品を開発し地元産業の活性化へ。学校教育費の無償化、保育や高齢者施設の改善、女性活躍、多摩川氾濫への備えも進める。
県議選
中原区の県議選は、現状、前回同様に定数+1の4人が出馬の意向を示している。
川本学氏(自民・2回)は、少子高齢化・脱炭素・デジタル化等を進め「誰もがその人らしく生き生きと暮らせる共生社会」を目指す。安心安全な街へ防犯カメラの設置支援事業の補助上限額引き上げ実現に触れ、「手を緩めず地に足の着いた政治を」と誓う。
滝田孝徳氏(立民・5回)は、子育て世帯の経済的負担軽減と子育て支援政策における所得制限撤廃、川崎市内に県立中高一貫校の設置、がん医療体制、認知症対策、多摩川堤防などの強化、歳出見直しによる行政改革、非正規雇用も報われる制度の実現を掲げる。
君嶋千佳子氏(共産・2回)は、希望が持てる社会に向け、人口比で全国最下位という県の医療・保健所体制の拡充、非正規雇用や劣悪な労働条件やハラスメントが問題視される働き方の改善、退職休職が多い教員と不登校の増加が続く学校現場を変えたい考え。
松川正二郎氏(維新・新人)は、市議2期8年の知識と経験をいかし県政へ。政治家自ら身を切る改革で行政サービスの充実、教育の無償化など家計負担の軽減、徹底的な事業の見直しにより財政の適正化や行政の効率化を進め、新たな財源を生み福祉の充実も図る。
有権者は1万人強増
前回の投票率は市議選が42・89%で、県議選は42・70%だった。有権者数は前回、20万4981人(市議選)と20万6054人(県議選)だったのに対し、今年3月1日時点の選挙人名簿登録者数は21万6672人で、有権者数は1万人強増える見込み。
期日前投票は、4月1日(土)から4月8日(土)までの期間となっており、中原区役所(午前8時半から午後8時まで)と国際交流センター(午前9時から午後8時まで)の2カ所で投票できる。
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