中原区で初となる市民オーケストラが今月発足した。8日にはかわさきゆめホールで初練習を行い約20人が参加。来年3月に予定している初の演奏会へ向け、曲目ごとの表現方法を確かめあった。
中原区の音楽交流を深め地域貢献につなげることを目的に発足した「中原フィルハーモニック・オーケストラ」。小杉町在住でフルート奏者の喜納悦子さんが中心となり、演奏会へ準備を進めている。市民オーケストラは川崎市内でも4団体が活動し県内や都内にもあるが、楽器によっては定員に達しており募集していないのが現状。演奏を諦めている人や始めたいと思っている人に機会の場を作ることも立ち上げた理由の一つだ。
初練習には、高校生から70代まで幅広い年齢層で、オーケストラ初心者から経験豊富な奏者までが集った。この日は、演奏会で披露する予定のモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲、バレエ音楽「レ・プティ・リアン」、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」など、テンポやハーモニーを意識しながら音合わせした。
指揮者を務める中城良さん(28)さんは「中原区初のオーケストラの土台の音を作るのは皆さん。立ち上げから参加できるのはめったにない機会だと思う。その醍醐(だいご)味を味わいながら演奏を楽しんでほしい」と呼び掛けた。
参加者からは「アットホームな印象で雰囲気も良かった」「オーケストラ初体験で上手くいかないところも多かったが、弦楽器の音に感動しました」などといった声が聞かれた。
同楽団は今後、メンバーを募集しながら約40人規模のオーケストラを目指しつつ、月2・3回の練習を積み重ね本番に備える。
喜納さんは「第一歩を踏み出せてほっとしている。予想を上回る人数が集まった。クラシック音楽はまだ敷居が高いと感じる人も多いが、地域の方々に親しみを持ってもらえる音楽を演奏していきたい」と話した。
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